第45話新たな
俺の自宅に同居してる3人は、モデル会社を立ち上げるって言ってきた。
こっちの世界が気に入ったようで、ネットで検索して自分たちで出来る仕事を見つけた。
それは、
シルーは、銀髪で美少女で体のラインも「バスト:ウエスト:ヒップ」のバランスは「1:0.7:1」の黄金比だ。
ルシハーは、魅惑的な顔で肉体は豊かで、性的な魅力にあふれている。
ウーは、女性なのに男性らしい顔立ちで、体も筋肉で引き締まっている。
3人なら様々なモデルに対応出来る。
だって彼女らは、外に出掛けるとスカウトされっぱなしだ。
中には怪しいスカウトもいて、ウーが腕を軽くひねり上げると逃げて行ったらしい。
そうなるとモデルに興味がわくのは、仕方ない。
それに奴隷の存在意義を知らず知らずのうちに・・・俺に役に立ちたいらしい。
なんて健気な・・・
心情的にはやめて欲しい。
だけどダメって言えなかった。
もっと外の世界を知りたいのは、当たり前だ。
自由から無縁の彼女らに、もっと自由にさせたい。
だから旭に電話した。
「相談があって・・・彼女らがモデルをする会社をしたいらしい・・・そうだね・・・有限会社は・・・有限会社ってなくなったの・・・株式会社の手続きを頼むよ・・・うん・・・じゃあ切るわ」
『モデル曙』って会社名が決まったよ。
夜がほのぼのと明けはじめる頃だから、私たちにピッタリだと決めたらしい。
ネットでのモデル会社を宣伝して、初めはネット通販の少女服のモデルだった。
モデルは、シルー。
ネット通販『シホニー』の売り出すシリーズ服のイメージがシルーだったらしい。
現場のカメラマンがめちゃ気にいって、その日の仕事量が増えた。
付き添いの旭の交渉術でその場で、ギャラが決まった。
サイト1枚1万円×12=12万円
動画なら4万円×2=8万円
1日で20万円も稼いだ。
なんとネット通販では、シルーが着た服が爆売れ。
ルシハーとウーの仕事も舞込んだ。
ルシハーは、変化アイテムを身に着けた。
身に着けている間は、白い肌で撮影できる。
カメラに撮られても変化したまま撮られる仕組みだ。
ウーも同じで、男性服を着て撮影してたよ。
しっぱがなくなり耳は普通の耳に、しっぽがないとウーは嘆いたらしい。
もっと驚いたのがパリコレのスタッフが日本まで来て、動画を撮ったことだ。
なんでもデザイナーの要望らしい。
元々は、パリに来てくれって話だったらしい。
3人は、日本の在留資格のみで海外に行く資格はない。
だから行けないって断った。
それなのに日本まで来て撮らせて欲しいって・・・
撮影現場は、密室でスタッフとモデル3人だけだった。
最新の服が世に出ないためらしい。
最新の服を着てランウェイをキャット・ウォークする姿は、誰の目も引きつける。
俺もきっと成功するって・・・思ったよ。
俺は密かに鑑定で見てた。
壁なんか透けて見えるからね。
ランウェイ1往復で100万円だよ。
新作発表まで秘密だ。
そんな彼女から急に連絡があって自宅に帰った。
「なんだ!そのスライムは!」
「私たちが歩いていたら『たすけて』と言ってきたので連れて来ました」
「え!しゃべれるの・・・」
「いえ・・・私の精霊魔法で会話が出来ます」
マジか・・・レッドは無理だって・・・尊い聖獣だから・・・
シルーの話だと・・・
人間に捕まって地上へ・・・そして過酷な実験をさせられたらしい。
最後には人間のDNAを核に注射されて、知能が目覚めた。
そして研究所を脱走。
スライムの新たな知能が逃げるを選択したのだ。
なぜなら微かに匂うマナが・・・
マナに導かれるように彼女にたどり着いた。
最初は、ウーに殺されかけた。
無抵抗なスライムにシルーが「待って」と止めた。
ルシハーが「もしかして雷鳴アルバーで従魔契約が出来るかも・・・」
「え!それは可能なのか・・・」
「瀕死にする必要はないでしょう。シルーの説得させてスライム自ら雷鳴アルバーに触れさせれば」
ああ、シルーが祈りだしている。
「契約すると言ってます」
マジか・・・
雷鳴アルバーを取り出す。
スライムが近づいてきて、チョコと触った。
あ、ピカッと光って契約が結ばれて従魔になってる。
あれ!レッドが急にアイテムボックスから出てきて、スライムを掴んでアイテムボックスへ入ってしまったぞ。
もしかして先輩として従魔の教えを叩き込んでいる。
いや・・・それはないだろう。
あ!レッドの手だ。
赤くなったスライムが放り投げられた。
レッドスライム
HP100/100
MP100/100
炎魔法
おかしい・・・
契約した時は。
スライム
HP10/10
MP10/10
しょぼいステータスだったハズだ。
『はじめ・・まして』
「おおおお!!しゃべったぞ」
「何をしゃべったと・・・」
「シルー、スライムがしゃべったよね」
「何もしゃべってませんよ」
「御主人、何を寝ぼけた事を言っておられるのか・・・」
「ルシハーは、聞いたよね」
ルシハーは、あきらめたように顔を振って否定したよ。
これって従魔で知能のあるスライムだから・・・そうに違いない。
間違いなくそうだ。
言葉に出さずに『俺と会話出来るのか・・・』
『できる』
レッドは、何故出来ないんだ。
『成長段階だからしゃべれないって・・・』
『お前は、レッドとしゃべれるのか・・・』
『しゃべれる』
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