第12話修行
砂漠のモンスター達は、全て倒した。
なので24時間後でないと復活しないだろう。
探索者ギルドの公式サイトにも書かれていた。
なので今は、ここが安全な場所になる。
「だから錬金術を使って砂から砂鉄を分離させてみろ」
少ない量だが・・・この砂漠には、砂鉄が含まれていた。
修行のスタートなら1番だろう。何故なら回復ポーションを作る方法って分離に1番近い。
「うううう・・・、ううう・・・」
さっきから
あああ、顔から汗がしたたり落ちる。
いくら砂漠だからって暑くないのに・・・気温25度、スマホの温度機能を信じるなら・・・
あ!足元のレッドが俺の足を引張った。
「なんかあったか・・・」
『ピエー、ピエー、ピエー』
ミルク飴の包み紙を器用に取っていたのに・・・
成る程、ミルク飴の袋がカラになっている。
「もう、ないぞ・・・それが最後の袋だ」
ミルク飴、フルーツ飴、ミルク飴の順で3袋もポリポリと食べた。
「
レッドの好きなようにさせるしかない・・・
俺もポリポリ食べた経験があった。
あ!パタパタと飛んだ。
旭の後ろに舞い下りて・・・同じように唸りだす。
その瞬間に黒い砂鉄が空中に浮かびだす。
「成功しました師匠」
その砂鉄が「パラパラ」と砂の上に・・・
「集中力を途切れさせるな!1本のポーション瓶に満たすまで帰れると思うな・・・」
「はい、頑張ります」
俺も同じ感じで砂鉄を集め終わらせていた。
「今から砂鉄を使った武器を作るから、よく見てよく考えろ」
「はい」
レッド、お前もみるんか・・・
あつめた砂鉄が「サッ」と空中に・・・
あ!そうか・・・
刀を作る最初の工程って玉鋼を作ることだ。
砂鉄と木炭を三日三晩30分おきに入れて焼き続ける。
木炭で加熱された砂鉄は、純度を上げながら釜の底に落ちて固まっていく。
そんなテレビ番組を見た・・・
アイテムボックスから伐採した木を取り出す。
「レッド、手伝ってくれ・・・この木を砂鉄と一緒に燃やすんだ」
『ピエー、ピエー』
俺は、木を放り投げて砂鉄で受止める。
その瞬間・・・レッドが炎を吹き出す。
「おおおおお・・・・」
旭も「えええええ・・・・」と驚く。
なんか良い感じで出来たような・・・
魔玉鋼
攻撃力50
なんと攻撃力50だ。
これを刀にして強化したら・・・どれ程の攻撃力に・・・
これってレッドが錬金術に参加したから・・・いや、もしかしてドラゴン魔法と炎魔法がなせる技か・・・
レッドのドラゴン魔法、まだまだ未知数な謎の大きいな魔法だ。
いつまで考えても仕方ない。
その魔玉鋼を錬金術を使って変形を発動。
おおお!発動したら不純物が絞りだすようにボロボロと下へ落ちる。
そして刀へと変形して・・・
あああ!刀は叩くイメージが強過ぎる・・・それだから強打可能と表示。
その強打、強化をさらに強くした感じだ。
その強打が始まる。
空中に浮かぶ刀から「カン!カチーン!カーン!カン!」と見えない力で叩く音だけが響く。
俺の足元に、すがりつく感じで旭が口を開けて、あわあわしながら見ている。
俺は、チラッ見して呆れかえった。
だらしない顔だ。
おいおい、よだれも鼻水も出てるぞ。
あ!下半身からも・・・これは見なかったことに・・・
打ち続ける音が小さくなる。
その音が聞こえなくなりつつあった。
無音になった瞬間に砂の上に落ちる。
俺が掲げていた手を引っ込めたからだ。
あのまま手を出したままだと手を斬っていたに違いない。
いくら回復ポーションがあっても、危険を感じた本能がサッと動いた。
マジ怖かった。
またも旭をチラッと見る。
なんとスキルポイントを使って『変形』が習得可能と表示されたぞ。
旭の中でも色々な衝撃や驚きで可能に・・・
「旭!スキルポイントを使用して錬金術の変形が使えそうだ・・・やってみるか・・・」
「スキルポイント・・・?。それってゲームの世界ですよね・・・」
「嫌々、お前にもスキルポイントがあるんだ。嘘のような話だが騙されたと思いながらやってみろ・・・それが、お前の第一歩になるかも」
なんだ、なんだ・・・難しそうな顔をするなよ。
「・・・・・・やってみます」
中々上手くいかない。
俺は、旭の後ろに回り込んで肩に両手をのせてイメージを送り込む・・・
レッドも来て俺と同じことを・・・
お前も「やるんかい」
「あ!変形が・・・感じます」
おいおい!泣くなよ。
レッド、お前も泣くんかい。
『ビエー、ビエー、ビエー、ビエー』
俺は、アイテムボックスから木を取り出す。
刀と同じ木の刀を作り出す。
良い感じで出来た。
「旭!この木の刀で
「それは、本当ですか・・・」
「お前、2階層まで来るのに無茶をしただろう。1人で来るなんて・・・」
「えへへへ・・・」
笑って誤魔化しても遅い・・・このバカ弟子・・・
旭が錬金術を発動。
それをみながら、ちゃちゃっと
刀オタクなら楽勝の
鍔
柄と
縁頭
柄を補強するために、先端に取り付けた金具を「頭」、刀身のほうに取り付けた金具を「縁」
はばき
刀身を鞘にしっかり収めて、抜け落ちないようにする
目釘
刀の柄の表と裏から穴に通して、柄から刀身が抜けないようにする
出来たので組み合わせる。
刀身がめちゃ切れそうだぞ・・・なんとかなった。
後は、岩トカゲから皮を剥ぐ。
そして錬金術を発動。
柄を巻く皮紐が完成だ。
それを柄に巻いてゆく・・・「いい感じ巻けたぞ・・・」
最後に刀装具全体を強化・・・やっと出来た。
「ヒュー、シュー」と振り回す。
なんか凄いな。
「師匠!出来ました」
色々文句も言いたいがヨシとするしかない。
その鞘に強化を・・・そして強化した鞘に刀身を収める。
そして鞘に収めた刀を手渡す。
旭は、膝をついてうやうやしく受取る。
え!時代劇の見過ぎだよ。
「ありがとう御座います・・・」
「大事に使え・・・」
『ピエー、ピエー』
魔刀
攻撃力60
『かまいたちの
マジか・・・レッドの仕業かも・・・
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