第5話


〈Side:あすみ〉


ふぅ。。

よく晴れた空に目を向けて、研究が予定通り進んでいる状況に安堵した。

だって毎週デートだし、そのおかげで仕事もちゃんと計画を立てて出来るようになった。

本当に高梨くんには感謝だなぁ。。


ランチ後の珈琲を飲み、ゆっくり流れる雲を眺めているとスマホが振動した。

高梨くんからの連絡だった。


〈お疲れ様。今日だけど、予定を変更して家で映画でも観ない?〉


え、お家デート!?

思わず開いて既読にしてしまった。


〈うん、わかった。定時であがれると思う。〉


ドキドキが伝わらないよう、平常を装って返信すると、すぐに嬉しい振動が手に伝わってきた。


〈良かった!じゃあ、後で。〉



〈Side:雅弘〉


あすみの返事にほっとしつつ、スマホをしまう。

掃除もしたし、一緒にデパ地下で何か買って帰ろう。

デザートはマストだな。


付き合って…あと少しで4ヶ月か…。

あすみは、不思議とのんびりしてて、まだ手しか繋いでいない。

でも、焦る事でもないよな。

俺達のタイミングでいこう。


ちょっと、あの子には困るけど、そのうち誰か他に好きな人でも出来るだろう。




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