第3話 エンスタ王国の有能女王

ティア村からあるいて1日

かなり栄えているエンスタ王国


真ん中には白色の城、白亜の村とも呼ばれているエンスタ城

シンプルだが品性を感じる城だ。

城下町も栄えており、問題はすぐに解決する王国としても有名だ。


「ここの女王様に会うの?」

「そうだよ。」

人々の明るい声が飛び交う城下町

その町の城に続く一本道を歩く。


「セラは久しぶりのエンスタ王国だね。」

「うん!2年ぶりぐらいかな。お父さんとお使いに来たの。」

二人で手をつないで、城下町を歩いているといろんな人から話しかけられる。

「焔の嬢ちゃん!おいしい果物が入ったよ!このリンゴ持っていきな!」

「焔ちゃん。この前、息子が世話になったね。」

「焔殿!1年前の訓練ではお世話になりました。ぜひまた機会があれば」

果物屋のおじちゃん。兵士の息子を持つ母親、王国騎士などホントにいろんな人に話しかけられる。


「焔お姉ちゃんは人気者なんだね。」

「まぁ、この王国でもいろいろしてたからね。せぁ、門の前についたよ。」

二人は門の前にたどり着いた。

門と言っても扉はなく、王国騎士が二人、門番のため立っているだけのかなりオープンな感じだ。

ここに立つと以下に女王様が、オープンかということが分かるな。


私は、二人の騎士に話しかけた。

「久しぶり、二人とも。」

「「お久しぶりです!焔殿」」

彼らは双子であり、その相性と実力から、門番を務めている。

「今回は「どのような「ご用件ですか?」

二人で交互に話してくるのは、私をからかっているのか。普段通りなのか

「女王様に呼ばれていてね。」

「「承知しました。」」


「ところで「そちらの「可愛らしい「お嬢さんは?」

セラは私の前に出て、丁寧にお辞儀をして元気いっぱいにあいさつをする。

「は、初めまして!セラって言います。」

「あたしの居候先の娘さんだ。私の旅の同行人でもある。」

「初めまして「セラ殿。」


二人に任せると時間がかかりそうなので私から紹介する。

「紹介するよ。左がドルチェ、右がエンチェ。双子で王国騎士の門番さ」

「「よろしくお願いします。」」


「それにしても「実に可愛らしい「ティア村からいらしたのでしょう「お疲れ様です「飴をどうぞ「キイチゴもよければ」

「あ、え、あの」

さすがの世良でも少し困惑している。

やっぱりこうなったか

「二人とも、そろそろ通してもらってもいいかな?」


エンスタ城 謁見の間

扉が開くと王座までの道の両端に、この王国の権力者や騎士、おまけに騎士団長までたっていた。

「焔殿に敬礼!」

号令がかかると騎士はみな敬礼をする。

私たちは堂々と歩き、王座の前まで来た。


王座には赤色の美しいドレスに、金髪の女性が座っていた。

「お久しぶりですね。女王様。」

女王が口を開くと明るく、はきはきした声が響いた。

「堅苦しいのは無しだ。久しいな、焔。今回は初めて見る客人がいるようだ。」

すると、シュタッと立ち上がると、堂々としたポーズで名乗った。

「私こそがエンスタ王国女王!セレナ・ザ・エンスタである!」

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