悪魔と暗澹の万年筆[1]
[舞台]滋賀県 にらかわ市 たこいだ町 私立にらかわ中学校
にらかわ県も梅雨にさしかかる時期の事だった
ある梅雨の日の朝
先「は〜い席替えしますよ〜」
その教員の声で教室は静まり返った。
先「誰が隣になっても文句はなしですよ!クラスの班長が力を合わせて一生懸命決めてくれた席ですからね」
[別に誰が隣でもいいさ、きっと上手くできる!]
僕はそう言う気持ちで机を動かした。
教室が机を動かす音で包み込まれて、教師はこの席で本当に良いのか”班長”に頼んで正解だったのか少し悩んでいるような表情をしていた。
教室はまた静寂を取り戻した。
先「この席で2ヶ月間過ごしてもらいます。隣の人に挨拶して下さいね。」
しゃ「よろしくね」
僕はまず右隣の人に話しかけた
右隣「よろしくお願いします」
とても上品で暖かい声が帰ってくる
そして僕はその人と3分くらい世間話をして少し雰囲気が和んだのを感じた所で左隣の人にも話しかける事にした。
しゃ「これからよろしくな」
僕がそう話しかける
り「うん!よろしくね!」
やけに元気で幼稚な声の挨拶が返ってくる
僕は”少し苦手なタイプ”と察した。
そこからは酷いものだ、ほとんど初対面だと言うのに自分の話しかせず、一方的に話しかけてきて僕は相槌をうつだけでその時間は終わった。
拓「ねぇ〜しゃるか〜席替えの結果どうだった〜」
僕の親友の拓也が話しかけてきてくれた
拓也は大体僕と一緒にいてくれる良き親友だ。
困った時は大体、拓也のアドバイスで解決できるし何より頭が良い、最近はゲームだったり美容の話で盛り上がっている。
しゃ「あぁ、まぁ悪くはないよ」
僕はそう答える
拓「それ、絶対良くなかった反応だけど大丈夫かい?」
しゃ「まぁ、正直言うと左隣の”りかさん”だっけ?あの人があ〜んまり僕に合わないと言うか、」
拓「まぁ大丈夫だって!しゃるかは他人と仲良くするの得意だし何よりしゃるかには俺がいる!」
しゃ「ありがとう、拓也はいつも頼りになるぜ、」
これが好奇心と恐怖が渦巻く地獄の始まりだとは誰も予想しなかっただろう。
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