第15話: この人たち誰⁉︎ ~隆太郎~
隆太郎たち4人は今、役所のとある部屋に座っていた。
今日、学校が終わって帰ろうとすると、いきなり役所の人が来て、一緒に来て欲しいと言われたのだ。
もしやチャコフ星人のことがバレた?
と思ったけれど、この人たちは詳しいことは知らない様子だ。
「私たちどうなるんだろう……」
理恵子は少し心配そうな顔をしながら僕を見つめてきた。
「大丈夫、大丈夫。
なんとかなるからきっと」
数分ほど座っていると、二人ほどの人が部屋に入ってくるのが見えた。
「こんにちは。
急に呼び出してしまって悪かったね」
一人は少し身長が高めで、ちょっとだけ厳しそうな男性。
もう一人の女性は優しそうな人だったが、その瞳には不安そうな感じがした。
「この子たちがチャコフと関わりが…?」
ボソボソと聞こえてくる独り言に、僕の背中に何かが走るようなゾワゾワした感覚を覚えた。
「え…今なんて……」
狼狽えている僕を無視するように、初めに話した男性が理恵子に話を振った。
「君が、チャコフ星人に攫われたという愛野理恵子ちゃんで間違いないかね?」
まさかそんな直接、しかも初対面の人にそのことを指摘されると思わなかったので、理恵子は混乱していた。
「あ、まず私のことから話したほうが君も話しやすいかな?
私は外星人臨時対策本部を仕切っている
そう言って名刺を僕と理恵子に渡してきた。
僕たちはそれを受け取ると、自分たちも自己紹介はしておいた方がいいと思い、
「こんにちは。
私は先ほどあなたが呼んだように、
「僕は
リエを呼んだ理由はチャコフ星人の件ですね」
僕は責められるのではないかと思い、少し身構えながら創一郎と名乗る男に答えた。
「まぁそうだね」
そう言って、創一郎は頷いた。
続いて、健太と香穂が自分の名前を言う。
「俺は
健太は警戒していると言う様子で、さっきから創一郎を睨みつけている。
「私は
やはり初対面の人の前では緊張するのか、香穂は機械モードに入っていた。
最後に、創一郎と一緒に入ってきた女性が話し始めた。
「私が最後か。名前は
柏木さんと同じ外星人臨時対策本部に勤めてるわ」
そう言って、彼女も名刺を渡してくる。
「回りくどいことしなくていいから、はっきり言ったらどうなんだ?
リュウがチャコフに地球を渡せと言ったことを攻めるんだろ? あぁ?」
今にも殴りかかりそうな隆太郎と香穂をよそに、創一郎と沙織はどう答えていいかわからないと言う様子だった。
「えぇと、誘拐された子は理恵子ちゃんで、それがチャコフだった。
隆太郎くんとチャコフの関係って何かな?」
「ケンちゃん、いろいろ省いて説明するから、混乱してるって。
では順を追って説明していきます」
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