第14話: 誘拐された少女 ~沙織~
「柏木さん!!これ見てください!!!!!!」
そう言って、桜坂が見せて来た映像は、どこかの住宅地のようだった。
その映像には、20XX.6/8 15:28とあり、そこには女の子を攫う薄気味悪い格好をした人物の姿があった。
「どうです? これ。
これがチャコフだとしたら、私結構運いいと思いますけど」
ちなみに、今は警察署でモニターをチェックするようになってから、丸二日が経っていた。
「これ一応裏取っとけ。
これが普通の誘拐事件だってこともありえる。
この時間この場所で起こった事件の資料をあさってみて、それが解決事件として処理されていたら、本人の元へ直接行ってこい。
柚原、梅津。お前らもそうやってくれ」
「「了解しました」」
♦︎♦︎♦︎♦︎
それから5分後
「柏木さ〜ん。さっきの事件。
未解決事件としてまだ残ってます。
誘拐された女の子は戻ってきたそうですが、犯人は未だ捕まっていません。
これじゃあ話聞くどうこうじゃないですよ〜」
桜坂が帰ってきたかと思うと、急にぐずり始めた。なんとか宥めながら、質問を重ねた。
「桜木おかえり。
それで、その誘拐された女の子の名前は?
その時に捜索願いは出てた?
他にこの人物が写っている映像はこの近辺で見つかってる?」
桜坂は少し驚いたような顔をした後、
「誘拐された女の子の名前は愛野理恵子。
青龍町に住む16歳の少女です。
今から青龍町の役所に行って、捜索願いなどが出ていなかったかの確認はまだ取れてませんが、この時間帯の他のカメラも確認したところ、もう一人の少年が少女を誘拐した人物と話していることがわかりました」
その少年は何を話していたのだろう。
なぜ誘拐されたことにすぐ気づいたのだろう。
気になることはあるが、とにかくその少女に会うことができれば、全て解決するだろう。
「では、私と桜坂で青龍町に行って本人に話が聞けたら聞いてくるか」
そう言って、二人は青龍町へと向かった。
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