第15話

 カタカタカタ。

キーボードを叩く音が響く。時刻は深夜二時。

オレが調べているのは村上家のこと。否、厳密には村上時雨についてだった。

(あの家は魂を読み取るとこを得意としている家系ではなかった。それに、あの少年から一瞬だけ感じた憑き物の気配、、、胸騒ぎがする)

悪いことが起こらなければ良いのだが、、、。

『兄さま』

「ん?」

『もし、私に何か危険が迫った時、兄さまならどうする?』

「傷付けた奴を殺す」

『ぼ、暴力はダメ!』

(あぁ、、、可愛い)

 オレだけ見てくれないかな?そんなことを言ったら真央が困るから言わないけど、、、。

『兄さま、そろそろ寝〜よ』

「う、、、」

あまりの可愛さに机をドンッと叩く。眠たそうな声は反則だろ、、、。理性よ、まだ耐えてくれ。

『兄さま?どうしたの?』

「大丈夫、少し虫がいたからな」

『そっか〜』

うん。今日の真央も天使級の可愛さだったな。

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