第3話 同棲相手との対面
黒羽ユウ視点
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(はぁ……憂鬱だ……)
なにがって?
白銀レイとの同棲が今日からなんだよ!
本当にやだ。
白銀さんが魔物倒すとこを見た人達から付けられた二つ名が《地獄の少女》でしょ?
怖すぎるでしょ!
そういえば、《Devil's Feast》と《Blood Element》の連合部隊が到着するのは明日らしい。
今日早速魔物が来ないことを祈っておこう。
♢♢♢
しばらくして僕はギルドマスターに指定された家に到着する。
そこは町から少し離れた場所だったけど、十分生活に不便はない程度の距離だ。
家は小さい一階建ての一軒家だ。
僕は、ギルドマスターに渡されていた鍵で家の中に入る。
この家にはリビングと風呂場を含め4部屋あるらしい。
因みに風呂場は洗面所と同室だ。恐らく残りの2つは寝室になるだろうな。リビングはキッチンと冷蔵庫がついていて、部屋の中央にテーブルが置いてある。それ以外は特に何も設置されていない。
他の部屋も見たが特筆するところはなかったので、僕は暇をしながら白銀レイを待つことにした。
♢♢♢
僕が僅かな魔力を感知すると同時に家の扉が開いた。
ここまで魔力を隠せるとなると、魔力の主は白銀レイだろう。
魔力を隠した理由は、まだ僕を信用していないからだろうか?
まあ、年頃の女子が年頃の男子と同棲しろと急に言われて相手を信用することの方が難しい。彼氏のいる部下がそう言ってたしね。
そして、1人の美少女がリビングに入ってくる。
外見は美しい長い銀髪で、紫色の瞳を持つ美少女だ。体型は華奢で、折れそうなくらい細い。
「君が白銀レイさん?」
と訊くと、彼女は―――
「私の部屋はどこ?」
と返ってきた。これは肯定と受け取っていいのだろう。
「まだ決めてないけど」
「じゃあ貴方が決めて。私はどっちでもいい」
「じゃあ右利きだし右の部屋で」
「そう、じゃあわたしは左に行く」
そう言うと白銀さんは玄関から見て左の部屋に入っていった。
僕はこれからこの人と2人で住むのか......
嘘でしょ?前途多難だなぁ……
♢♢♢
食材を買いに出かけよう。僕はそう思い立った。
白銀さんも一応誘ってみるか。
多分スルーされるけど。
「白銀さん、僕は今から食材を買いに行くけど君も一緒に来な「行かない」
即答か。まあ想像はしてたけどね。
「じゃあ行ってくるよ」
返答はない。
という訳で、僕は1人で買い物に行くことにした。
♢♢♢
僕はしばらく歩いて町へ向かう。多分後十五分くらいで着くと思う。魔力で脚を強化すればもっと早いけど、無駄に魔力を消費したくない。
白銀さんとどうやって会話しよう?同じ家に住んでるのに会話すらできないとか地獄にも程がある。まずは、どうにか会話を―――
そんなことを僕が考えていると、とてつもなく大きい魔力を察知した。
そして―――
ズガァァァン
家の近く......いや、家で爆発音がした。
「魔物か!?」
振り向くと家には―――魔物がいた。
それは僕1人では対処できないような膨大な魔力を誇る、今まで僕が見たどの魔物よりも強い魔物がいた。
恐らくアレがギルドマスターの言っていた魔物だろう。
しかしまだ両ギルドの連合部隊は到着していない。
白銀さんがどれくらい強いかは分からないけど、恐らく白銀さん一人では危ないだろう。
僕は白銀さんを助けるべく急いで家に戻ることを決める。
距離はざっと120メートル。身体強化をすれば4秒で着く距離だ。
それじゃあ白銀さんを助けに行きますか!彼女いないと勝てないしね!
♢♢♢
僕が家に戻ると、魔物と白銀さんが交戦していた。
いや、交戦ではなく防戦と言った方が正しいな。
白銀さんは足を怪我しているのか、魔物から繰り出される攻撃を座りながらも、岩石や炎などで必死に防御していた。恐らくそれが白銀さんの異能なのだろう。
今は耐えられているが長くは持たなそうだ。
俺は自分の異能『
『武器創造』でスナイパーライフルとその銃弾を作り出した俺は『精霊ノ子』で銃弾に雷属性を込めて撃ち込む。
ダァン
銃弾は魔物に食い込むが......貫通することはなかった。
だが、雷属性を付与したため、魔物の注意をこちらに注意を向けることには成功した。
少しは痺れたのだろう。そうでないと困る。
そして魔物の注意がこっちに向いている間に俺は『
「さあ、今からは俺が相手だ」
こうして、俺と魔物の戦いの火蓋が切って落とされた。
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自分で言うのもあれなんですが、エレメントヒューマンってルビダサくないですか?
かっこいいルビ求む!
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