太郎が戦争を語るで!

まず、ナチスですよね。彼らは1930年代にドイツの政権を獲得。東欧各国を併合。そして、国際連盟の条約違反である、39年ポーランドへの侵攻。フランスのパリは、1940年陥落。ダンケルクでは、20万以上の兵士を虐殺しました。イギリスの陥落も時間の問題で、ここでナチスはルーマニアにある古城で見つかった謎の生物の血液から抽出したエキスを使い、毒物を生み出します。そこから派生して出来た、ウイルスでイギリス各地にそれをばら撒き、百万もの市民を殺します。ヨーロッパは、ナチとデブッチョムッソリーニの支配下に置かれました。ここまで1943年です。あとは、ヨーロッパ中にいるユダヤ人のウイルスによる虐殺。我々は、このウイルスをニューペスト。あるいはペスト2と呼んでます。アメリカナイズした呼び名は分かりやすくデスウイルスです。ナチはウイルスの強化を図ろうとしましたが、自分らで開発した抗体の威力を上回ってしまうことを理解し、特殊なんですが、抗体には絶対に逆らえないよう、ウイルスに改良を加えます。

ナチの次の標的はソ連と、中共合作を果たした、中国大陸の民です。同盟国の日本は中国相手に虐殺につぐ大虐殺を中国国内で繰り広げていました。そして、1944年、ソ連と中国にデスウイルスをばら撒き、大陸全土の人間を抹殺します。日本には、事前にワクチンを配っておいたので日本人の死者はいません

しかし、そんなナチスと日本に逆行した、我らがアメリカ合衆国は日本本土に上陸.北の北海道からです。ナチスは日本国の軍人に嘆願され、南から日本へと上陸.日本を南北へ分断する、南北戦争が始まります。南北戦は結局、アメリカが日本人、特に天皇の反対だ。という、ご意向を無視して、広島、長崎に原子爆弾を落とします.その数ヶ月前にはヒトラーが恋人と心中を遂げています。ナチスはヒトラーの亡きあとのヨーロッパの混乱を鎮めるのに、精一杯で日本へは、充分に手が回りませんでした。1945年、アメリカは日本を征服.天皇陛下の人間宣言.玉音放送

があったね…

豊?その後のデスウイルスの無効化や、今我々アメリカ合衆国と日本がユーラシア大陸を舞台にナチスと膠着した戦線を築いているということは、なんとな~く知ってると思うよ。あまり、詳しくは話さないでおく。

「なぁ太郎?おりゃ、ムショに入りたくねぇ…一つ条件があるんだ。俺が隊員になるための入隊するためのが…」

磯谷青年は、豊の口元へ耳を寄せる…

「良い女、紹介してくれ…おりゃ一度もエッチしたことねぇ~んっだ…」

「からかう気かい?豊くん?」

フッ(笑)「こうでも言ってなきゃやってらんねぇ~てね…」

「全くねぇ~」

自分の運命に気づいてるのか?

それとも私をからかってるのか?

判然としない、木崎豊という青年.

「なぁ!私みたいな公務員が自衛隊に最初から、スカウトしにくるのを知ってて、わざと警察に捕まったってのはないよね?」

「刑務所にいる仲間にそういう情報を聞いたかもしれんし…けどおりゃ余裕がなかったんだ。死にたくなくてな…それだけよ…」

事実、豊は刑務所に入った知り合いに日本政府からのスカウトが来て、兵士になるよう勧誘してきた、という話は聞いた。だが、捕まったのは、予期せぬタイミングというやつで取り調べで刑事にしごかれたと思ったら、戦争で死んだ舎弟の次郎そっくりの太郎とかいう奴が入って俺に戦争の事を話し始めた。運命かもしれんし…偶然かもしれん。けど戦死した、次郎には孤児院で乳幼児の頃生き別れたという、兄がいたという。

もしかしたら…という言葉が豊の頭をこだまし、反響して返ってくる。

太郎が持ってきてた、自衛隊入隊の契約書みたいなのに、サインして、別れた。

俺は今、雑居房のなか、他のチンピラのシャラ臭えイビキに包まれ自分の将来を考えている。

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