32.何が起きている?
俺が集会場まで行くと、すでにかなりの人数が集まっていた。それと、もう指示が出されているのか、すでに動き始めている者達も。まぁ、ちんたら話しをしている場合じゃないからな。これからどうなるか分からないんだ。動けるものから動かななければ。
俺はエレノアと、ある待っている者達をどうにか避けながら、集会場の入り口へと向かおうとする。が、その途中でマーロウ様に止められた。
「お前達は少しこちらで待っていてくれ。今は先に里から出ている者達への連絡と、子供達の保護お優先して動いてもらっている。それととりあえずの防衛戦を初準備を。その間に他のことを決める事になっているのだ。お前達はそちらの方の話し合いへ」
「どれくらいかかりそうだ?」
「そうだな。30分くらいだろう」
「分かった。ではその間、俺も子供達も保護をしてこよう。すぐに戻ってくられるよう、里からはそんなは離れない」
「そうしてくれ。なるべく皆には早く里へ戻って来てもらわなければ。他にも何が起きるか分からない」
すぐに俺とエレノアは里の外へ。そして気配を探れば、里から発せられた警戒音で、里の方へ戻って来ている気配がいくつもりあり。俺とエレノアは子供達ばかりの気配の方へ。そうして子供達の見えるところまで移動すると、そこには気配通り10人の子供達が。
「あれはジョスか」
その子供達の中に、ジョスというオーレリアス様の関係者の子供が。そのジョスが小さい子の落ち着いてと声をかけながら、皆を率いて歩いて来ていた。
「ジョス!!」
「ミルバーンさん!!」
「何もなかったか?」
「はい!! 警戒音を聞いてすぐに戻って来たので。それと途中でこの子達と会って」
「よく連れて来てくれたわね」
「あの警戒音。やっぱりアレですか?」
「ああ。遠いからな。どうなるか分からないが、奴らが本気で移動してくれば、ここまでは簡単に到達してしまうからな。今のうちに準備しておかなければ。エレノア、子供達と一緒に」
「ええ。時間に遅れないでね」
エレノアがジョス達についてくれれば問題ないだろう。俺は子供達をエレノアに任せて、次の場所へ。こうして他の子供達にも声をかけ、子供達に合わせて行動していると、他の子供達の保護に出ていた者達と合流し。俺は集会場へ戻る事に。
子供達を探しながら、周りを確認していたが、こちらではまだ問題は起きていないようだった。ただ、森の魔物達も木々も花々も、皆がざわついている事以外は。
そうして集会場へ戻れば、まだまだ人数は多いものも、歩きねいほどではなくなっており、すぐに俺は集会場の中へ。そして数分後、話し合いが始まった。
「今回皆に集まってもらったのは他でもない。皆すでに気づいていると思うが、この森に突然オークの群れが現れた。規模的にはそんなに大きくはないが、中にオークジェネラルらしき者達が。それと、何故かオークの群れへ向かって、グリフォンの群れが向かっている。他にオークの方へは行かなくとも、それぞれの場所で集まっている者達も」
「この中に、オーク達が現れた時、突然ではなくどこからかやって来たと感じた者は?」
誰も返事をしない。俺もそうだ。
「やはり皆同じか。何故我々に気づかれずに、この森へ入る事ができたのか」
それは突然だった。俺がティニーにミルクをミルクをやり。初めてミルクを溢さずにしっかりと飲ませる事ができたと。これで少しはあの3匹の馬鹿にされないと。少し感動していたら。
突然我々の森の端の方に、オークの群れの気配が。普段でもオークは別の森からこの森へと移動してくる事があり。オークが現れる事自体は珍しい事ではなかった。
しかし今回はいつもと少し違う事が。そのせいで驚きせっかく、上手くいっていたティニーのミルクやりを失敗してしまったのだが。まったく奴らめ、俺のミルクやりを邪魔するとは。
だが、ミルクを気にしている場合ではなかった。今回のオークの群れは、ここ最近ではかなり大きな方で、しかもその中にオークジェネラルが数匹混ざっていたからだ。
オークには種族内で階級のようなものがあり、1番弱いオークから順番に、オーク、ハイオーク、オークジェネラル、オークキングとされ。他にもオークメイジがいるのだが。
ハイオークまでなら、俺達にとってまったく驚異ではなく、少しの時間もかけずに始末する事ができるのだが。オークジェネラルになると話しが変わってくる。オークジェネラルになると、途端に奴らの力が上がるのだ。
もちろんオークジェネラルになりたてのオークや、オークジェネラルななったからといって、全てのオークジェネラルが強いわけではない。俺達数人で、しっかりと対処すれば、きちんと始末する事ができる。しかしそれ以上になると……。
オークの目的のほとんどが繁殖だ。何でもかんでも奴らは繁殖の対象に見ていて。どれだけの俺達の仲間のエルフ達や、人や獣人、魔物達が奴らの犠牲になって来た事か。
そのためオークが現れた時は、すぐに討伐隊を編成して、奴らを完全に始末する。しかしハイオーク以上がいる場合、しかもこれだけ大きな規模となると、しっかりと対策を取らなければ、どれだけの犠牲が出る事か。
まったく俺に家族ができたばかりで、かなり大変な時に、面倒な連中が来てしまった。しかもその中の1匹のオークジェネラルは、かなりの力を持っているようで、下手をすればオークキング並みの可能性が。
しかも問題はこれだけではなかった。何故かいつもは自分達に接触してこなければ、奴らに近づかないグリフォン達が。何故かオーク達と敵対し。他にもそれぞれ魔物達が集まり、オーク達を監視し威嚇しているのだ。
威嚇している魔物達ばかりではない。オーク達の面倒ごとに乗じて、警戒、威嚇するのではなく、共に暴れようとしている魔物達も集まり始めている。このままではこの森が大変な事になりかねない。
「それではこれより、各自の持ち場と役割について……」
このまま何も起きずに、奴らが森から出ていけば良いのだが。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます