第47話 アリシアと愛し合う②
アリシアに幸せな気持ちを感じて欲しい一心で、いつの間にかベッドに横になっているアリシアの胸に触れていると、アリシアが息を切らしながらも言った。
「アレクティス様……私は今、肉体的な快感という意味でもそうですが、何よりもアレクティス様に私の体にお触れいただき、アレクティス様が私のためを思ってくださっていることが直接伝わってきて、とても幸せな気持ちで胸がいっぱいです」
「俺も、アリシアがそう思ってくれることが幸せだ……今まで俺が苦しませてしまった分、これからは幸せに────」
「お待ちください!」
そう言って手を動かそうとした俺のことを、アリシアは声で止めた。
そして、とても色気を感じる息遣いで頬を赤く染めながら言う。
「アレクティス様が私のことを愛し、幸せにしてくださろうとするのは、私にとって何よりもの幸せです……ですが、私はアレクティス様に愛され、幸せにしていただくだけではなく、私もアレクティス様のことを愛し幸せにしたいのです……ですからアレクティス様、今度は私がアレクティス様に触れさせていただいてもよろしいですか?」
俺がアリシアに触れてアリシアのことを幸せにしたいと思うのと同じように、アリシアも俺に対してそう思ってくれている。
────そのことが俺にとってどれだけ嬉しいことなのかは、語るまでもない。
「わかった……アリシアがそうしたいと言ってくれるなら」
そう言って俺がアリシアの胸から手を離すと、アリシアは息遣いを荒くしながらも体を起こした。
「では、失礼致します」
そして、ベッドの上に上がっている俺のズボンのベルトに手をかけると、アリシアはゆっくりそれを外し、ズボンを腰から下へ降ろすと脱がせる。
それにより、今度は俺の下着が露わになると、アリシアは恍惚とした表情で俺の目を見てきて言った。
「よろしい、のですよね?」
「あぁ」
俺が頷いてそう返事をすると、アリシアは嬉しそうに口元を結ぶと、ゆっくり俺の下着を降ろした。
すると、アリシアは吐息を含ませて感嘆するように言った。
「はぁ、これが、アレクティス様の……触らせていただいてもよろしいですか?」
それに対し俺が静かに頷くと、アリシアは早速それに触れ始めた。
「っ……」
────直後、俺は思わず声を漏らしてしまう。
「アレクティス様が、今まで聞いたことのないような声とお顔を……あぁ、とても愛らしいです」
「ア、アリシア……っ……」
肉体的な快感は言うまでもなくそうだが、愛している相手が……アリシアが、俺のためを思ってこんなことをしてくれていること自体や、その表情や優しい手つきから、アリシアの愛を体で直接感じているようで────とても幸せな気持ちになる。
それからもアリシアはとても幸せそうな表情で、しばらくの間俺のそれに触れ続けてくれた。
すると、アリシアは途中でその手を止めて言う。
「アレクティス様……私はもう、アレクティス様と身を重ねたいという欲を、我慢できそうにありません」
「……俺もだ」
「でしたら……致しましょう」
そう言うと、アリシアは俺の上の服を脱がせて、その後で俺はアリシアのスカートとその下にある下着を脱がせた。
そして、アリシアはベッドに背中を預けて横になると、俺はそんなアリシアの前に移動する。
「あぁ、私は一体この時を、どれほど待ち侘びたのでしょうか……アレクティス様…、私と身を重ね、たくさん愛し合いましょう」
頬を赤く染め、魅力的な体を露わにしながらそう言うアリシアの言葉に呼応するように俺はアリシアとの距離を縮めて言う。
「あぁ、アリシア、これからはずっと、今世でも来世でもたくさん愛し合おう……愛してる、アリシア」
「っ……!はい!私も愛しています、アレクティス様!来てください!」
そう言って両手を広げたアリシアに覆い被さり、一度唇を重ねると────その後、俺たちは身を重ねた。
アリシアと身を重ねている時間、それは表現できないほどに幸せな気持ちでいっぱいな時間で────俺たちは長い時間身を重ね、前世から続く愛を伝え合い続けた。
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