第46話 アリシアと愛し合う①

「ここが、アレクティス様が普段お過ごしになられているお部屋なのですね!」

「あぁ……特段面白味の無い部屋で悪いな」

「いえ!アレクティス様が普段お過ごしになられているというだけで、私にとってはここが至極の場所のように思えます!」


 そう言って、アリシアはキラキラとした目で俺の部屋を見渡していた。

 そして、しばらく見渡して満足したのか、俺たちはひとまず二人で一緒にベッドに座る……ベッドの上での沈黙はなんだか少し気恥ずかしかったため、俺は口を開いて言う。


「今までアリシアとお風呂なんて入ったことが無かったが、思っていた以上に楽しいものなんだな」

「はい!是非また入りましょう!」

「そうだな」


 そんなやり取りを終えると、また俺たちの間には沈黙が生まれた。

 それはつまり、お互いの胸中にあることは同じということだ。

 俺は、横に居るアリシアのことを改めて見る。

 お風呂上がりでどこかいつも以上に艶のある髪に、とても良い香り……そして、相変わらず衣替えした半袖Tシャツでは隠しきれていないスタイルに、何よりも────アリシアの存在……それがどこまでも、俺のことを見惚れさせる。

 どう誘えば良いのかなんて全くわからないが、もはや前世からずっと抑えてきた気持ちを封じ込めることなどできない。


「アリシア────」

「アレクティス様────」


 そう思い口を開けてアリシアの名前を読んだ時────同時に、アリシアも俺の名前を呼んできた。

 すると、アリシアは間を空けずに言う。


「アレクティス様のお言葉を遮ってしまい申し訳ございません!」

「いや、いい……それにきっと、言おうとしているのは同じことだ」


 そう言うと、俺は自らの気持ちを抑制することができずにアリシアのことを優しく抱きしめる。


「っ……!アレクティス様……!」


 すると、アリシアも俺のことを優しく抱きしめ返してきて、俺たちは抱きしめ合いながら互いの顔を見つめ合う。

 俺は、目の前の頬を赤く染め恍惚とした表情をしているアリシアに言う。


「アリシア……いいか?」

「もちろんです、アレクティス様」


 そう言ってアリシアが目を閉じると、俺はアリシアに顔を近づけて────アリシアと唇を重ねた。


「アレクティス様……」

「アリシア……」


 その後、もはや俺たちの愛情を止めるものなど存在せず、俺たちは何度か続けて唇を重ね合った。

 すると、アリシアは熱っぽい表情で言う。


「アレクティス様……私、もう我慢ができません……このまま最後まで、よろしいですか?」

「あぁ、俺も同じ気持ちだ……脱がせてもいいか?」

「っ!はい……!」


 俺は、初めてのことに緊張感を抱いてはいるが、それ以上に早くアリシアと身をもって愛を分かち合いたいという感情でいっぱいになり、アリシアの制服のボタンに手をかけると、そのボタンを一つずつ外していく。

 そして、その制服を脱がせると、アリシアの白の下着が見えた……下着をつけてはいるが、手のひら以上に大きなアリシアの胸元は、もはや下着だけでは主張を抑えることなどできていない。

 俺がそんなことを思っていると、アリシアが俺の両手を自らの背中に誘導して色っぽい雰囲気で言った。


「アレクティス様……どうぞ、最後までお脱がせください」

「……あぁ」


 俺は、アリシアに誘導された通りにアリシアの下着のホックを外し、その両肩にある紐をゆっくりと下ろして行った。

 そして────俺は、前世も今世も含めて、初めて女性の胸部を直接この目に映し出した。

 すると、アリシアがどこか不安そうに言う。


「アレクティス様……その、いかがでしょうか……私の胸部は、アレクティス様の満足いくものとなっておりますか……?」


 色白で、大きさがありながらも形は整っていて────


「あぁ……綺麗だ、アリシア……胸自体もそうだが、何よりもアリシアの体の一部だと思えば、それだけでとても綺麗で、愛したいと思える」

「っ……!アレクティス様……!」


 俺がそう伝えると、アリシアは嬉しそうに頬を赤く染めて俺の名前を呟き、さらに続けて言った。


「アレクティス様、私はもう、アレクティス様に触れていただきたくて堪らないのです……ですから、私に触れていただけませんか?」


 アリシアは、求めるような表情でそう言ってくる。


「わかった、アリシア……じゃあ、触らせてもらう」

「はい……!アレクティス様のお好きなようにしてください……!」


 その後、俺はアリシアの胸に直接この手で触れた……アリシアの胸はとても柔らかく、弾力があって、綺麗で……正直、触っているだけで幸せ────だったが、それ以上に。

 アリシアが時々小さく声を上げていることが、快感を感じてくれているのと同時に、俺の愛がアリシアに直接伝わっているような感覚になって、俺の愛によってアリシアに幸せを感じさせることができているのだと思ったら、そのことが堪らなく嬉しかった。

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