第11話 さぁ、お仕置きの時間だ。永久ミルク機関編

 本日のミジュも絶好調だった。


「キャハハハハ! 吸収魔法なんかであたしに勝てるとか思っちゃってるわけぇ?」


 国連も毎日あの手この手と手法を変えてミジュの対策には力を入れていた。


 グールの培養施設へ強襲したミジュは既に数百体のグールを肉片へ変えていた。


「強がっているのも今のうちだ! 限界までエネルギーを溜め込め!」


 国連のグール研究者の施設長が白衣をはためかせて叫ぶ。


 ミジュと対峙しているのは三体の雪だるまのようなピンクのぶよぶよしたグールを従える、グールの少女だった。


 指揮系統をグールに持たせられるところまで国連の研究は進んでいるらしい。


 ミジュの後ろで観察している観測者は国連の技術向上には感心していた。


 本来であれば、いや教会の技術ではリリンのマナを植え付けたイリスレインしかグールを従わせることは出来ない。


 しかし、今回はグールの少女の指示でピンクの雪だるまは力を使っていた。


 グールの少女自体に既に意思はないというのに、そこら辺がどうなっているのか観測者としては技術の内容を確かめたい気持ちだった。


「そんなにエネルギーが欲しいなんて腹ペコさんなのねぇ。可哀そう、アッハハハハハ! それならたくさん食べさしてあげるわ!」


 三体の雪だるまグールと少女のグールは黄金色のぐるぐると渦巻いた円形の魔法を自身の体の前に展開させた。


 ミジュがいつもの通り二十基の大砲からレーザーガンを放ち、二対のレールガンから極太の光線を放つ。


 しかし、そのすべての攻撃が渦巻くシールドに吸い込まれて消えていく。


 これが吸収魔法という国連が新たに開発した魔法の技術なんだろう。


 だが、イリスエーテルもただ総量を増やせば術者が強くなるようなものではない。


 器の成長が必要なのだ。狂咲ミジュの持つイリスエーテルとリリンのマナのエネルギーをすべて受け止めようというのなら、狂咲ミジュと同程度の防御力、持久力、体力、調整力など、エネルギーを内包していられる器の強度が必要になって来る。



「アッハハハハハ! まだまだぁ! これも受け止められるかしらぁ!」


 ミジュは少女のグールに一点集中して手のひらから魔法の光線を放ち続けていた。


「グ……ギギ……」


 明らかに要領オーバーで少女のグールは全身を震わせて立ったまま海老反りのように上半身が反り返っていた。


「も、もう十分だ! 被験体デルタ! エネルギーを放出しろ!」


「いやぁねぇ、この子はまだまだお腹ペコペコなのよぉ、もっと食べさせてあげなきゃ可哀そうじゃないキャハハハハハハハ!」


 ミジュの放つ黒い光線が極太に広がり、光線の周りに真っ赤な渦が巻き付いていった。


 強力に暴力的に膨れ上がった膨大な量のエネルギーが少女のグールに注ぎ込まれる。


 最初に弾け飛んだのは三体の雪ダルマ型グールだった。風船のように体が膨らんだかと思うと血と肉片を飛び散らせて爆発四散した。


「ギャハハハハハハ! エネルギーを部下に回したのねぇ、優しい子じゃない。他の子に先に食べさせてあげるなんて優しすぎるから、あたしがもっともっと食べさせてあげちゃう!」


 ぐるぐるに光線に渦巻く赤い帯は紫電を放ちながら光り輝いていく。


「グ……ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 ついに少女のグールも腹から風船のように膨らんで内臓まで散り散りに弾け飛んだ。


 ため込んでいたミジュのエネルギーも一気に爆発したため、地上の施設は一瞬で爆発に呑まれ灰と化した。


 爆音と豪風が辺り一帯に吹き荒れていた。


 やがて砂煙も晴れると何百体というグールの残骸も綺麗に灰となり風に乗って散っていく。 更地を確認するとミジュは勢いよく振り返り観測者に牙をむいた。


「なによ! 今日のあたしはゴミを綺麗に掃除しただけよ!」


「まだ怒ってないだろ。俺は今日もミジュを愛しに来たんだよ」


 疑いの眼差しを観測者に向けるミジュは納得できていないようだ。


「あんたの話なんて信じないわ! いつもそうやって見てるだけで助けもしないし、あんたもやっぱり悪党ね!」


「俺は観測者だから、善も悪もない。ミジュはちょっと悪い子に見えるけど、お仕置きすれば良い子になれそうだし、可愛いよ」


 観測者的には最大限に褒めたつもりだった。しかし、ミジュはお仕置きという言葉がお気に召さなかったらしい。


「あたしを愛玩動物みたいな扱いとは舐めてくれるわね!」


「猫みたいで可愛いと言ったんだ」


 ぴくっとミジュのまぶたが震えたが、観測者は気付かなかった。


「……なら餌を寄越しなさい。あたしだけが可愛いなら、あんたのところのイリスレインを渡せるでしょう? 愛しているというなら愛を証明して見せなさいよ!」


 不機嫌に毛を逆立てた猫のようにミジュは叫んだ。


「餌の前にしつけが必要だろう」


 ビクッと体を震わせたミジュだったが、急いで更地を確認すると額の冷や汗を拭った。


「ふ、ふふん、無駄よ! ここら一帯のグールはあたしがすべて殲滅したわ! あんたの操れるグールなんて存在しない!」


「ミジュ、世界は地続きなんだ。デリバリーを頼むこともできる」


 ズドドドドドドドドドドドド!! 凄まじい轟音を響かせて大木のグールが走って来た。


「みぎゃああああああああ!!」


 逃げようと思っても更地から根っこが伸びてきてミジュの足を捕まえた。


「いやあああああああああ!! 放してぇええええええ!!」


「大丈夫だよ。今日はミジュのご要望通り餌の時間。ミルクをたっぷり飲ませてあげるだけだから」


「嫌な予感しかしなああああああい!!」


 またしても観測者は空中であぐらをかいた。木の根っこはミジュの腕や足を捕らえて、観測者の足の上で膝枕をするようにミジュを仰向けに寝かせた。


「な、なに? 今度はなにするつもり!?」


「そんなに警戒するな。ミルクを飲ませてやると言っただろう、ほら」


 木の枝が差し出したのは哺乳瓶だった。ただし、ミジュがくわえて飲めるくらい大きめのサイズになっている。


「そ、そんなの飲まなっむぐ!」


 無理やり哺乳瓶の乳首を突っ込むと、ミジュは大人しくなり、流れ出てくるあったかいミルクをちゅうちゅう飲んでいった。


「良い子だなぁミジュ。たんと飲んで大きくなるんだぞぉ」


 ちゅうちゅうじゅるじゅるとミジュはミルクをごくごく飲んでいくだけだった。


 ミルクがだらだらだらだらだら、乳首から垂れ流されて来るから、ミジュも喉を鳴らしてちゅうちゅうじゅるじゅるじゅるじゅるごくごくごくごくごく……。


「むぐー! むぐぐー! ぶはぁっうあああああああああん! やああああああああん!」


「どうしたミジュ。口を離すと温度の上がった粘土の高いぬるぬるでどろどろのミルクがミジュの顔にビュッビュかかっちゃうぞ」


「なんでこのミルク無くならないの!? 永遠に出てくるし! やああああああ顔にかけないでえええええ!」


「そうか、お顔は嫌なんだな。じゃあミジュのおっぱいの先っちょにビュッビュぽたぽたかけような」


 ミジュの胸に貼られた絆創膏の上にぽたぽたと落ちてくるミルクはさらに温度が上がっており、絆創膏にじんわああありと染み込むとミジュの先っぽはぷっくりと膨れ上がった。


「やあ! あちゅういい! ひや! やめ! ああああん! 先っぽはらめええええ!」


「そうか、おっぱいの先っぽもダメなのか。じゃあミジュの小股にびしゃびしゃかけてまるでミジュがお漏らしをしているみたいにパンツをぐっしょり濡らそうな」


「いやあああああああああああああああ!!」


 観測者の意のままに動く哺乳瓶は乳首の部分をノズルに変えると、ミジュの小股にびしゃびしゃとかけていき、体温より少し暖かい粘着質なミルクが太ももを伝って足の指先まで濡らしていく。


「いやいや! お漏らしやらあ! のむ! ミルク飲むからかけないでえええ!」


「そうか、ミジュは良い子だな。じゃあいっぱいミルクごっくんしような」


 また哺乳瓶には乳首が取り付けられてミジュの口の中に運んでいく。


「んぐんぐんぐんぐ……」

「ミルク美味しいか?」

「んぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐ……」


「困ったな。生絞りのミルクは濃くて美味しいって可愛く言ってくれないと、おっぱいの谷間にどろどろのミルクを垂れ流したくなる」


「ぶはぁ! ひゃあああああん! お顔かけちゃやああ!! えぐ、みりゅくお鼻にはいるびえええええええええええん!」


「ミジュ、ミルク美味しいか?」


「おいし! びえええええ! ミルクとまんないよおおお! うええええん! 生絞りのミルク濃くておいちい! ごくごくごくうぐうぐうぐうえええええええええん!」


 飲んでは口を開けて泣くので顔中にどろどろのミルクがいっぱいかかっていた。


「ほらほらミジュ、良い子に全部飲まないと、今度はおへそに飲ませてあげようか」


「のむぅ! んぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐ……」


 だんだんミジュのぺったんこのお腹がミルクでパンパンに膨れてくる。


「はは、ミジュお腹に孕んでいるみたいだな。とっても可愛いこの子のために今度はおしめをしようか」


「むぎゅう!? んぐんぐんぐんぐんぐんぐ!?」


 ミジュは信じられないと涙の浮かぶ目を大きく見開いていた。


「だってミジュ、孕んだ子は産まないと吸収は出来ないだろう」


 いそいそと木の枝は大きい子でも穿けるくらいのオムツを取り出した。


「さぁて、Tバックは脱がせて、俺の前で足を大きく開いてオムツを穿かせてもらって、オムツの中にびしゃびしゃじょぼじょぼお漏らししようか」


「ぶはぁ! びええええええええん! ごめんなしゃい! ごめんなじゃああああい! もうしましぇん! お腹をパンパンに膨らませて爆発させたりしましぇん! ゆるじてぐださあああああいいいいい!!! うえええええん! オムツやだああああああ!!」


「ミジュ、今回は強めに二回はごめんなさいしようか」


「ごめんなしゃい! ごめんなじゃい! ごめんなじゃあああああい! ゆるじてくださあああい! あああああああん! ごべんなじゃああああああいい!!」


 ようやくミルク地獄から解放されたミジュだったが、観測者の言うように、入った液体はすべてを吸収できない。


 結局、オムツは免れたが、観測者の前で二度目のお漏らしを見せたミジュだった。


「また来るよ、明日も会いに来るから、表情も素直になって来たし、約束だ」


「もう二度と来るなああああああ!!!」


 観測者は満足そうにミジュの頭を撫でると自室に帰っていった。




☆☆☆

よく考えなくてもミジュがやってることエグいですからねぇ。。

このくらいのお仕置きで済むならまだマシ! 

だから倫理的にもまだ大丈夫!←それはどうだろう


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