第47話 結果にコミットしまくる豚野郎
はい、救聖砲に向けてノンストップ名古屋走りを決めると大聖堂と衝突事故を起こしはしまったが無事に到着(破壊)できました。
『輝天聖輝』は名古屋走りにも耐え得る装甲を持っているので安心安全世界のトヨタ産なのかもしれません。
というかなんかコクピットの中めちゃ熱いですね。
汗が出てきましたよ全く。
あら?
「体が萎んでますねこれ」
俺のワガママボディが横綱クラスから小結クラスに萎んでいます。
何が起こっているのでしょうか。
なんちゃらシステムには全自動ライザップも含まれていたのでしょうか。
短期間で結果にコミットするとは聞いてましたがまだ五分も経ってないのにこれはコミットしすぎじゃないんでしょうか。
『魂の契約により私と身を一つにしているとき生命力が消費されています。有り余っている余剰が燃え尽きたら負荷がかかります。これも生きとしいける生命のため』
いやなんかよくわからんので聞き流してたんですけど、魂の契約って悪魔契約じゃないですか。
前説明なしでエグい契約を結ぶってブラック企業と同じですよ。
こいつはダメですね。
早く降りましょう。
『やってくれるじゃないか……。鎧を改修していなければやられていたところだよ』
俺がハッチを開けようと思うとなんか見たことのない翼付きの黒い鎧が光球を飛ばしてきました。
動くと出る謎衝撃波で他の鎧同様やられていたと思ったら、まだ生き残りがいたようです。
生き残りの教会ニート空気仮面がお家が壊されてブチギレております。
とりま光球を避けて、悪質タックルを繰り出します。
うまいことガラ空きのボディに入り、バラバラに砕けると思ったら謎衝撃波がファラスの周囲で発生したので後方に下がって避けます。
『魔族にいいようにされたので、打撃対策をしたが。正解だったようだ』
どうやら前ファラスをボコった時に悪質タックルをやばいと思っていたようで対策を講じられたようです。
これはすぐにヤれんのでめんどくさそうですし、『輝天聖輝』に乗っている間、俺の脂肪と命が消費されてるので長期戦は避けたいんですよね。
ワンチャン器物損壊したのを謝れば許してくれませんかね。
「許せんのか?」
『許す? なるほど、君は知っていたのか』
一目瞭然ですよ。
ブキギレてるといえど悪質な煽りはやめてください。
「舐めるな。その程度のことわからんはずがないだろうが」
『戦闘力も諜報力も並ではないようだね。答えは否だ。許せるはずがない』
「仕方あるまい。ならば私が楽にしてやろう」
『そうでなくてはな! 安心したよ! 超然とした君にも愚かな人間らしいことろがあって!』
はい、やっぱりダメでした。
ブチギレニートはここでやるしかなさそうです。
鎧の固有魔法なのか、ファラスがいきなり間近に瞬間移動してきたので蹴って、距離を取って極大魔法『土翼天鱗』──魔力でできた土の刃を360°に飛ばす魔法を使って追撃しますが、あの魔法を無効化する光球と光柱を放つ技で無効化されました。
とりま固有魔法『変幻自在』で光球と光柱放射状ビームに変換すると、瞬間移動対策で周りをグルグルします。
放射ビームは案の定無力化されましたね。
地道に魔法ブッパで削っていくしか現状ではなさそうな感じですね。
もうお腹がすっかり凹んで余剰生命力がやばそうな感じなのでこれはたるいです。
「受け取れ!」
終わった時にはミイラになりそうだなと思っていると、フレーム剥き出しの鎧の腕らしきものが課金デスブレイドの『黒鉄』を投げてきました。
見ると根本にローゼリンデに肩で支えられ、半ば凍って黒炎吹き出しているイクスがいます。
久しぶりに再会してやけぼっくいに火が付いたのか、こんなところで特殊プレイに興じていたようです。
人が教会ニートに絡まれて大変だというのにとんでも無い人たちです。
まあエロゲの世界の人たちなのでしょうがないでしょう。
有効武器もらったことですし、ささっと悪質タックルを決めて教会ニートとの無益な争いを終わりにしましょうか。
さっきの不発悪質タックルは無いことにして、真打悪質タックル行きます。
「これが本当の私の悪質タックルだ!」
先の400%悪質タックルでは仕留められなかったこともあり、極大魔法『天魔失墜』かけてさらに加速して剣突き400%悪質タックル放ちます。
なぜか『黒鉄』が金色ド派手ブレイドに変色するともはや目が追いつかない速度に加速し始めました。
『グアアあああああ!』
流石にこの速度だと反応もできなかったようで、背後で爆発と教会ニートの悲鳴が聞こえました。
「この後に及んで生かすとは同情のつもりかね!」
不殺処理金ピカバリアに包まれているファラスが魔法を放とうとしているようで手を向けてきます。
多分大丈夫でしょうけど、この人変な魔法使うので確信が持てないんですよね。
一応止めておきましょう。
「お前は全てを知らないから否定しているだけだ。私がお前に荒れ果てた世界(お家)とは真逆の世界(お家)を見してやろう」
「くっ」
壊したニートにとっての世界の全てであるお家修復の展望を語るとファラスが抵抗をやめて手を下ろしました。
しばらくしてバリア解除されると意識を失いましたね。
さてこの人を無力化できましたがどうしましょうかね。
成り行きで教会の尽くを破壊し尽くしたので大したことはできないとは思いますけど。
精霊鎧が回復して鎧増えたら分かりませんし。
今やっちゃうのが一番いいでしょうか。
『お前はこれからどうするつもりだ?』
「イクス!?」
そんなことを考えているとローゼリンデの悲鳴と共に目の前に炎の剣が突きつけられました。
『今回のことでこいつのように強い奴が世界をいいようにすることはよくわかった。お前はこの世界をどうするんだ?』
世界──お家を?
なぜイクスに教会を壊したことは責めれねばならないんでしょうか。
とりま当たり障りのない回答をしておきましょう。
「全て修復して、より良いものにするつもりだ」
『それは本当か? 本当ならば俺を倒して覚悟を示して見せろ!』
フレーム丸出しの『紅蓮真紅』で炎剣を振るってイクスが襲いかかってきたので、悪質タックルで葬り去ります。
『グアアああああ!』
はい、とりあえず全ての危機は去りました。
なんか生命力がちょっと吸い取られたせいか異様に眠くなってきましたね。
多分皆無力化されてると思いますし、降りて少し眠りますか。
「スラン様?」
降りると痩せて姿が変わって豚野郎と同定でき無いのかローゼリンデが疑問の声を上げますが、眠くてそれどころではないので寝ます。
いざ夢の世界へ。
zzz……。
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