1-4
12歳になった俺はいつもと変りなく特訓に励んでした。
身体強化×2
拳攻撃力強化×2
アクアボール×2
挙式、1ノ型 正拳突き
「そい!」
水の球が俺の前に二つ現れそれを正拳突きを2回連続で繰り出す。
すると水の球はすごい勢いで飛んでいき丸太にぶつかる。
その瞬間丸太は粉々になり水の球はさらに奥の丸太にぶつかって消えた。
「ありゃ、奥の丸太まで粉々になっちゃった。」
最近は魔法を格闘技で飛ばすことにはまっている。
普通に魔法を使うこともできるが格闘技で打ち込むと威力が強くなることに気づいた。
「はぁ、最近同じことばっかりやっててつまんないな。」
最近ではもう魔法もだいぶ使えるようになってきたしやることが無くなってきた。
暇な時にやってることは魔法をつかったヒーロー演出を考えてるくらいだ。
旧神さまが言ってた爆発魔法の演出や、炎魔法でかっこよく登場したりとか…
「俺自身が出した魔法は効かないとういうか触れるの変な感じだな。」
炎の球や水の球、魔法で作り出すとはいえ宙に浮いている炎や水に触れるのは違和感があった。
もちろん現世では炎を触る機会なんてなかったし水が宇宙空間のように浮いているところなんて目の前で見たことない。
この異世界では現世ではありえないことがここでは出来てしまう。
ガサガサ…
誰か来た!?
今までこんなところ誰も来なかったのに。
俺は急いで茂みの中へ隠れる。
そこで身を潜めじっとしていた。
すると…
「ガゥ…」
あれは…魔物…
しかも危険度Bランクのキラーキャットの子どもだ。
でも様子がおかしい。
やたらやせ細ってるし、足を怪我しているようだ。
そもそもこんなところに魔物がいるのがおかしい。
町はずれとはいえここら辺は人の行き来が激しく魔物が近づくような場所ではない。
とりあえずこっそりと出てキラーキャットが襲ってこないか様子を見よう。
俺はゆっくりとキラーキャットの前に出ていった。
キラーキャットはこちらに気づき威嚇を始めた。
「フシャー!」
「大丈夫、俺は君に攻撃しようと思ってない。」
それでも威嚇をやめない。
とポケットの中に食べかけのパンがあることを思い出した。
俺はパンを取り出し俺の分の一口を残しキラーキャットの前にアンダースローでゆっくり投げた。
するとゆっくり近づき匂いをかぎだした。
「食べていいんだぞ。毒も何も入ってない。]
そう言って俺は一口残しておいたパンを食べる。
するとキラーキャットもパンを食べだした。
安心したのかキラーキャットは日当たりのいい所へ移動し寝始めた。
眠るほどだ、警戒はされてないだろう。
そう思い少しだけ近づき俺も一緒に寝ることにした。
でもどうしてこんなところに魔物が…
なにか嫌な予感がする。
こいつの存在も誰かに知られてしまえば始末されてしまうかもしれない…
どうにかしないとな…
***
「ふわぁ…」
考え込んでいたらいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
キラーキャットも目を覚ましこちらに近づいてくる。
そこに敵意はなくただ甘えたそうにこちらに寄ってきた。
まだまだ子どものだし誰かに甘えたいのかもしれない。
「こっちにおいで。」
そう言うとほんとにこっちに寄ってきて頭を出してきた。
手を差し伸べると軽くにおいをかぎ頭を擦り付けてきた。
結構かわいいな。
「キャー!」
町のほうから悲鳴が…!
「君はここで隠れてて!」
俺は急いで町の全体が見渡せる丘のほうへ向かって走り出した。
さっきの嫌な予感が当たったかもしれない。
身体強化×2
脚力強化×2
町の方へ近づくにつれ多くの人の叫び声が大きくなってくる。
丘へ着くと俺は息を飲んだ。
町の一角が炎をあげ魔物が暴れていた。
「なんだよ…これ…」
俺は町へ向かって丘を飛び降りながら叫んだ!
「やめろー!これ以上誰も傷つけるなー!」
胸のそこが熱い。
この感覚は…
現世で俺が子どもを助けたときの衝動に似ているような気がした。
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