第49話 想像するだけで興奮してきた



「貴様……そうか、そんなに俺に犯されたいのか」

「畜生っ!! やめやがれっ!!」

「無駄だ。お前にはスキル【身体弱体化】を付与しているからなぁっ!! どうだ? いつもよりも力が入らないだろうっ!?」


 言うに事を欠いてこいつはあのクヴィスト家の面汚しでありロベルトよりも下だと言いやがったではないか。


 流石の俺でもそこまで言われては許してやる理由も無い。


 ここまで俺をコケにしやがったのだ。こいつには不敬罪として死刑が真っ当だろうが、その前に犯してコイツの尊厳を奪った上で殺してやる。


「くそ……男の癖に卑怯な手段で襲い、更に正々堂々と戦う事もせずに卑怯なスキルで無力化をして恥ずかしいと思わないのかっ!!」

「ハハハハハッ!! 何とでも言えっ! この世界は所詮生き残った方が勝ちなんだよっ!! 折角俺の子供を産めるチャンスだったのになぁっ!! お前はここで俺に犯された後に不敬罪として死ぬんだよっ!! 公爵であるこの俺様に対してあんな不敬極まりない言葉を投げかけたんだから当然だっ!! もう泣いて謝っても許してなるものかっ!!」

「やめろっ!! やめろぉぉぉむぐぅうううっ!!」


 そして俺は女の服を破り、叫ぶばかりで煩い女の口にタオルを挟んで後ろで縛り喋られないようにする。


 そんな俺を女は必死に抵抗しようと殴ったり、ズボンに手を掛けようとした時は蹴ってきたりジタバタと暴れるのだが、俺が予め付与していたスキル【身体弱体化】のお陰で、まるで幼児が暴れているようである。とてもではないが、女とはいえ鍛えた大人の女性が暴れているのと比べると雲泥の差であろう。


 俺も鍛えているとえいども所詮は魔術師としての鍛え方である為、スキル【身体弱体化】を付与していなければ逃げられた可能性もあるだろうと思えるくらいには、女の身体が鍛え抜かれているのが破いた服から覗く腹筋の割れ具合から察することができる。


 それと同時に鍛え抜かれた身体はさぞ美味しい事だろう。


 想像するだけで興奮してきたではないか。


「ほう、楽しそうだな。俺も混ぜてくれよ」

「そうだろう? コイツはこの俺様に不敬を働いたからな。この俺様の事が終わった後であればいくらでも……え?」

「え? じゃねぇだろバカがよぉっ!!」

「おびゃぁっ!?」


 そしていざおっぱじめるかというところで俺は何者かに話しかけられたので、返事を返すのだが、そもそもここにいるのは俺と女の二人だけではなかったのか? と疑問に思った瞬間、俺の横腹に強い衝撃を受け、次いで背中に同じほどの衝撃を受けるではないか。


 どうやら俺様は何者かに攻撃をされて、その衝撃で吹き飛ばされたあと木に当たって地面に落ちたようである。

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