7.
背後で何やらジルヴァに話しかけているようだ。ジルヴァは最初はやや緊張していた声音であったが、すぐに慣れてきたようだ、どこか楽しげな声が聞こえてきた。
気に食わない。
皿と飲み物を手に取って、テーブルにわざとらしく大きな音を立てると、二人は目を丸くし、それを凝視していた。が、ジルヴァが皿の上に置かれているものを見て、目を輝かせた。
「わーい! おにぎりー!」
小さな両手を上げて、おにぎりにかぶりついた。
「喉を詰まらせるぞ」と言いながらも、嬉しいと表すように耳を忙しなく動かしている頭を撫でていた。
「·····まさか、毎日そんなもん食わせていんの?」
「·····お前には、関係ないだろう」
「関係ある! 大アリだ! なんだって、今日からここに住むからなっ!」
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