第40話:唯一の村で普段通りを
さすがに露出度の高いミニ(スカート)は寒々しく映るし、そもそも運転中と違い俺もこう手持ち無沙汰だとついそっちに目を遣ってしまうので正直助かる。
にしても、さすが村というだけあってのどかそのものだな。
安い安いと真剣な
まあ、当然といえば当然か。
週末も会うようになった最近でこそ毎日じゃなくなったものの、それでも俺と頻繁に飲みに行ってるだけじゃなく結構な衣装持ちだし。
それに転勤組で家賃補助が手厚いとは言え、さすがに入社一年目なんだ。
どうせ意志の固いこいつに限って実家から仕送りを受けてるなんてこともあり得ないだろうから、自宅ではかなりの節約を要してるのは考えるまでもない。
でも、そうまでして俺と飲みたいと思ってくれてるんだよな。
と、指先に柔らかな感触を感じ。
どうやら
「先輩、また難しい顔してますよ?」
「えっ、あぁ。悪い」
ちなみにまたというのは海の時のことを言ってるんだろう。
元はと言えばあの時からなんだよな。
で、あの日の夜俺はこいつに――
「せ・ん・ぱ・いー」
ハッとして視線を戻すと
って。怒った顔でも可愛いのは反則だろう……。
俺は繋いでいない方の手を彼女の頬までもっていくと、人差し指で膨らんだ
するとプっと空気の抜けたような音が。
「くくっ」
「ひど。怒ってるんですから笑わないでくださいよ」
「悪かったって。ほら、お菓子買ってやるから」
「え。いいんですか??」
「って、そこはノッてくるのかよ?! 逆に今のは子供扱いするなーって怒るとこじゃないのか?」
「だって。買ってもらった方が得ですし。それに私は普通じゃないんでー」
そう言うとべーっと舌を出す
次いでなにやら異変に気付いたのか「ん?」と俺に向け小首を傾げてくる。
「あれ、先輩。今のはツッコんでくれないんですか?」
「え。あ、そっか。だよな。なんでやねんっ」
「おそっ。というより今のタイミングでなんでやねんはちょっと違う気が」
「たしかに。俺もそう思ってたかも」
「なんですかそれ」
なるほど。
どうやら、もはや俺の方が普通じゃなくなっているらしい。
笑わせることには成功したし今回は良しとして、このままだとそのうち悟られ兼ねないから注意しないとな。
そんなことを考えながら俺は機嫌を直した
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