結界術


「もうよい」


土塊紅佰怜の肉体に向けて、老いた手が伸び出した。

彼の胴体に手を突っ込むと、無数の糸が全身の皮膚と筋肉の隙間に伸びていく。


「ぐびッ?!」


全身から発する激痛を受けながら、土塊紅佰怜は老いた赤子…本体の方に視線を向けた。


「あ、がっ…な、何を、お、俺ッ!?」


老いた赤子は何も答えず、土塊紅佰怜は悶えるが、既に手足の神経を奪われ動かす事が出来ない。


「や、やめべッいだッ、だッああッ!!」


穴と言う穴から大量の糸を吐き出し、そして土塊紅佰怜と老いた赤子は一体化した。


「っ…く、はぁ…まったく、幻滅だ、あれが私か?」


触覚が機能しているか、指を開きながら手首を回す。

神経の繋がりは良好、動作がしっかりしている事を確認した土塊紅佰怜。

屍河狗威は不機嫌そうに相手を睨んでいた。


「おい、折角のお楽しみを邪魔しやがって、この野郎」


指を動かす土塊紅佰怜。

近くに居た屍術師が動き出すと、屍河狗威に向けて突進した。


「あッ!?」


拳を固めて敵に殴りつける屍河狗威。

屍術師が日印の流力を流し込んだ術理を使役し、屍河狗威に光を当てると、術理が使役。

瞬時、屍河狗威の場所が移動した。


「ッ(瞬間移動、いや、転移系の術理かッ)」


近くに屍術師が出て来ると、屍河狗威に向けて攻撃を行う。

感覚と意志が共有されているが故の連携攻撃だ。

それを可能にしているのが、土塊紅佰怜である。


「黙れ小僧、私は今、憤慨しているのだ…私は土塊紅佰怜だ、なのに、先程の私は命乞いをする勢いで無様な姿を晒した、それが許せるか?この私が、土塊紅佰怜が、だッ」


糸を纏った手を動かして握り拳を作る。

土塊紅家と言う勝者の歴史を轟々と語り出した。


鋼鉄塚はがねづか家を斃し、阿散花あばらばな家の元当主を支配し、十大流王だった一角、虚畏うつろい家の当主を前に戦い退けたこの私がッ!三百年の歴史を持つ土塊紅家の当主であるこの私がッ!!小僧如きに舐められるなどッ!!赦されざる事だッ!!」


歴史の長い術師の家系。

その生き証人として生き続ける土塊紅佰怜。

語る内容には多少の誇張も含まれているだろう。

だが、長寿として生き続けた土塊紅佰怜。

元来、術師の家系とは短命。

戦いこそが全てであり、その最中で命を落としてしまう。

そう考えれば、三百年以上生き続けるこの男は、正しく強者として認識されるだろう。


今、ここに嘗ての栄光を取り戻す。

土塊紅佰怜が、周囲の屍術師に命令を下そうとした。


「私自ら操作し、早々に捻り殺してくれッ」


しかし。

指先に引っかかる感覚が無い。

屍術師を動かす際に、多少の重さを感じた指が、今では無の軽さを得ていた。

後ろを見る土塊紅佰怜、周囲の屍術師を動かしていた呪縛糸師の糸の全てが断ち切れていた。


「話が長ぇよ…もう斃したぜ、木偶の坊どもは」


屍河狗威は、屍術師の頭部を持ちながら言った。

そして彼の背後から、仮染貂豹と、創痍修略摩が歩いて来る。


「はぁッ…はッ!狗威、テメェ…ッ!俺達を踏み台にしやがってッ!!」


胸倉を掴みかかって来そうな勢いで叫ぶ仮染貂豹。

創痍修略摩は傷口を抑えながら、土塊紅佰怜に告げる。

「土塊紅佰怜…もう手駒は居ない、残るはあんた、ただ一人だけだ」


土塊紅佰怜は式神を解く。

駒が居ない今、式神術理に意味は無いと悟った為だ。

この行動に、諦めを覚えたのかと誰もが思った。


「つぅワケだ、命乞いをしろよ、遺言も用意しな、聞かずに断末魔だけ叫ばせてやる」


屍河狗威は流力を放出する。

これで終わらせる、その気概を込めていたのだが。

その全ての行為が、土塊紅佰怜にとっての侮辱であった。


「嘗めるな…ナめるなァ!!」


叫ぶと共に。

土塊紅佰怜は膨大な流力を込め、術理を使役した。


「『糸核神経狂廻しかくしんけいきょうかい』!!」


殿號級術理を使役。

その行為は、苦し紛れにしては破格の異能である。

肝が冷える創痍修略摩。

背筋が凍る仮染貂豹。

流力を抑える屍河狗威。


「(結界ッ)」


創痍修略摩は恐れた。

通常の領土全体に向けて放たれる殿號級術理では無い。


「(殿號級術理は二種類の結界術が存在する、術理効果を稀釈する事で広範囲に広げる領土結界、そしてこれは、術理効果の濃度を高める代わりに範囲を狭める圏域結界ッ)」


自らの領地を護る為の結界では無い。

外敵を悉く屈服させる為の結界である。

世界は土塊紅佰怜の世界へと染まり上げる。

複数の糸で紡がれた人形が、巨大な手によって操られる。

木製の人形たちは、屍河狗威たち中心の外側で陽気に踊っていた。

気味の悪い人形劇場の舞台に強制的に立たされたのだ。


即座に行動しようとした仮染貂豹。


「ッなんだ!?(足を動かそうとしたら、右手が動くッ)」


体を動かそうとすると、思わず地面に倒れた。

手と足の感覚が真逆で、右手の人差し指を動かそうとすると、左足の小指が動き出す。


「は、あッ!?(腕を動かすと、足が後ろに動くッ!!)」


右腕の筋肉に力を籠めると、左足の筋肉が弛緩して膝を突いてしまう。

これが、土塊紅佰怜の結界術の法則隷下であった。


「(結界内部に入った者の四肢の神経を別々に繋ぎ合わせる、糸が絡まった人形が自在に動く事は出来ないと言う道理ッ、貴様ら如きが攻略出来るかッ!!)」


屍河狗威はこの状況を冷静に対処しようとする。

指の動き、足の動き、どれを動かせばどこが動くのかを瞬時に脳に叩き込む。


「(右手を動かせば右足、右手の小指で左手の親指、自然に体を動かしていたのを、手動に切り替えて動かす様にすりゃ…)」


一歩、二歩、と歩いた所で、屍河狗威は膝を突いた。

滅茶苦茶に繋ぎ合わされた神経が再び切り離され、繋ぎ合わされる。

先程まで覚えていた手足の動かし方が無駄になってしまった。


「…切り替わった、成程な、面倒な術理、使うじゃねぇか」


屍河狗威は手放しで相手を褒め称えた。


「(毎秒、手足の神経が別々に再接続されてやがる、実質的に攻略は不可能、動けなくなったな…)」


屍河狗威は、敵を見据える。

流力の放出によって、土塊紅佰怜も動きを止めていた。

それは、流力の放出を強める事で、結界内部の対象者に自らの術理を強制的に押し付けている。

これでは両者共に動く事は難しいだろうが。


「絶命の時だ、悲鳴を上げろ」


更に、周囲の木製人形が動き出した。

彼らの両手両足は針の様に鋭く、動けない屍河狗威たちを殺そうとしている。


「く、そっ!こんな、所で終われるかッ!!」


縫合術理を使役する仮染貂豹。

自らの肉体に繋がった糸を使い、自らの脳で体を動かす。


創痍修略摩も自らの鬼面術理を使役し『被貌』によって自動移動状態に移行。

しかし、二人の行動は意味を成さない。


「無能共が、その程度の術理で抜け出せると思うな」


法則隷下によって強制的に術理効果を上乗せる様に書き換えられる。

再び、結界術の効果を強制的に受ける二人は動く事が出来なかった。


「無様に、這いずり回りながら、芋虫の如く死ね」


絶対的絶命の時。

それでも、屍河狗威は冷静だった。


「結界術の攻略…簡単な話だ」


あくまでも屍河狗威は冷静だった。

この様な状況でも、覆す事が出来ると言っている。

そんな屍河狗威の攻略法に彼らは耳を疑った。



屍河狗威の言葉は彼らには不可能な事だった。

仮染貂豹は騎號級術師であり、創痍修略摩は将號級術師。

どちらも、この結界術を覆す為の力を持ち合わせてなど居なかった。


「俺はそんな事出来ねぇぞ」


「俺だって…いや、まさか」


いち早く、創痍修略摩は察した。

まさか、そんな事が出来るのかと、驚いた。

彼が術理を使役しないので、自然とそれが出来ない事だと思っていた。

しかし、屍河狗威、底無しの才能を持つ怪物。


「こんなちんけな空間なんざ、簡単に壊してやるよ」


今更になって、重い腰を上げる。

一つの決意をした末に、流力を体内で膨張させた。


「ただ、少しだけ不安だぜ」



屍河狗威は冷や汗を掻いた。

懸念するべき事がある為だろう。


「俺、本気出したら、どうなるか、自分でも分かんねぇからよ…」


彼は今まで、自分が全力で戦うと言う事をしなかった。

だから、彼の全力で、どうなるか…。


「つぅワケで…てめぇらに先に謝っとく」


それは、自分自身でも分からないと言う事。

二人の方に、わざわざ屍河狗威は詫びの言葉を口にした。


「殺しちまったら、ゴメンな?」


その言葉に、仮染貂豹は叫ぶ。


「ざけんなッ!狗威!!」


彼の全力と言えども。

簡単に殺される気など毛頭ない。

故に、全力を出せと言葉で示唆した。


そして。

その言葉を受けて怒りを浮かべるのは、土塊紅佰怜だった。

術師としての誇りを持つ彼が、この男に敗北するなどあってはならない。


「私、はァ…三百年の、歴史を持つ、土塊紅家、だぞッ!!」


矜持を以て、忌々しい餓鬼を潰さなければならない。


「たかが十数年生きた程度のガキがァ!私を遮るなァ!!」


そう叫んだ。

それに対して、屍河狗威は、笑った。


「俺は、術師になって三ヵ月だ、大体、三か月程か?丁度、三の数字が合ってるな?」


ゆっくりと、流力を体外へと流し出す。


「あんたの三百年と、俺の三ヵ月、どっちが上等か、格を定めようぜ」


屍河狗威の術理。

時空術理を乗せた、殿號級術理。

その結界術を。


「『無窮太極むきゅうたいきょく』」




殿號級術理。

式神構築より先にある天地を示す法則。

限られた空間に自らの術理を敷く事で、己の世界へと染め上げる結界術。


「『零孤空虚れいこくうきょ』」


時空術理。

時間と空間を司る術理。

屍河狗威は前任が使役した結界術の銘を名付けている。

無窮太極むきゅうたいきょく零孤空虚れいこくうきょ』。


「な…なんだこれ…ぐぁッあヴぁッ!!(か、身体が、ッ息も出来ん、ッなんだ、この空間は、奴らが居ない…どこ、どこにもッ!?)」


無限に広がる宇宙の再現。

この空間内にて選択した対象は無重力による慣性制御が出来ず、無限に近しい距離へと離され、真空世界による肉体の沸騰、超新星残骸から放射されたγ放射線ガンマレイによる核分裂が発生する。


「(皮膚が、裂けるッ、内側が熱いッ、りゅ、流力で、内部を守らなけれ、ばッ!がッ…流力が、流れるだけで、さ、細胞が、裂けッ…がァッ!?)」


極めつけは重力の渦。

対象者を中心に重力が歪み、宇宙の塵芥が対象者の肉体に食い込んでいく。

対象者を闇の牢獄に招き入れる。

即ち、ブラックホールを対象者の体内で形成する。


「(ば、バカな、こんな、出鱈目な、力、がッ、あッ、痛、がッあッ、な、ぜだ…何故、死ねない、なんでッ、わ、私は、三百年…ッ)」


この空間内では物理的な時間感覚すら引き延ばされ、生命活動の停止まで寸刻みにされた死の激痛を対象者は味わい続ける。


「(なん、何年、経った、三百、いや、千年、かっ?!お、もう、嫌だッ、だれ、誰かッ!誰でも良いッ!私を、ころ、こっ殺して…殺して、くれェッ…)」



光すら脱出する事の出来ない闇。

幸いなのは、その力は一人の術師から構築されたもの。

流力が枯渇すれば、その時点で結界術は解かれる。


「かはッ…はは、宇宙旅行、楽しんでくれたかなぁ?」


但し。

対象者の肉体は既に死滅し、細胞は風化して砂よりも微塵となった。


 











そして。

屍河狗威は瓦礫の中で目覚めた。


「ッ、てぇ…」


体を起こして、屍河狗威は周囲を見回す。

建物は倒壊していた、土塊紅家の屋敷は全壊。

その瓦礫の山こそが、嘗て、土塊紅家の屋敷であった。


「…おい」


声が聞こえてくる。

屍河狗威は立ち上がり、声のする方に目を向けた。

其処には、体中に傷を付けた仮染貂豹の姿があった。


「お前…なんだ、あれは」


そう言われて、屍河狗威は言葉の意味を察した。


「あぁ…怪我、無かったか?」


屍河狗威は心配する様に言った。

少なくとも、仮染貂豹が生きていると言う事は、屍河狗威の凶行から逃れたと言う事だろう。


「…いや、屍河狗威」


彼の顔を見て、仮染貂豹は告げる。


「俺には行く所が無い、こうして、復讐を遂げた今、俺に残された道は残っていない」


仮染貂豹は、土塊紅家を潰す為に躍起になっていた。

そしてその願いが成就された今、仮染貂豹には何も残っていない。

それでも、仮染貂豹には新たな道を見出した。


「ここまで、感情を掻き乱されたのは、お前の責任だ、俺を、お前の傍に置け」


屍河狗威の仲間になると、そう仮染貂豹は言った。

だが、屍河狗威がそう簡単に首を縦に振るとは思えない。

性格上、そう思うのが当たり前なのだが。


「あぁ…あっそ、勝手にしろよ」


と。

屍河狗威はあっさりと承諾した。


「それよりも…略摩は?」


屍河狗威は聞く。

仮染貂豹は外に向ける様に視線を促した。


「土塊紅家の首を獲って…その後は、あいつの母親を探しに行ったな」


そう言われて、庭の方に視線を向ける。

屍河狗威は頭を掻きながら歩き出した。


「しっかし…どうなってんのかね?いや、おおよその予想はつくが…」


屍河狗威は呟きながら歩き出す。

その言葉を聞いた仮染貂豹は不思議そうに聞いた。


「どういう意味だ?」


その言葉に、屍河狗威は言う。


「術理、使ったんだろ?それも大技、それを使うと記憶の混濁があるんだよ…時空術理っつう異能だからな、術理を使う前後の記憶が飛んじまう」


だから。

屍河狗威はあまり時空術理を使いたくはないらしい。

強力な能力には、それなりの代償がある、と言う事なのだろう。


「おい、略摩」


土塊紅家の屋敷内部。

庭の片隅で母親を抱く創痍修略摩。

その近くには、土塊紅家当主、土塊紅佰怜の頭部が置かれていた。


「屍河、狗威…これで、終わったんだな」


創痍修略摩は、屍河狗威を見ながら言った。

土塊紅佰怜の死、これによって、今回の戦争は終結へと導いた。


「いや、まだだ」


そう思われた、のだが。

まだ、屍河狗威には、残したものがあった。




中立側に報告後。

取締の為に術師の身柄が確保される前。

屍河狗威は創痍修緋奈燐を連れ去った。


「あの…ここ、は」


近くのホテルを借りた。

ここで屍河狗威は彼女を抱く。

衣服を脱ぎながら屍河狗威は言った。


「あんたを抱くって話だろ?反故はさせねぇから」


屍河狗威はそう言った。

彼女は目を逸らし、身体を擦っている。


「ほら、先ずは分かってるよな?」


屍河狗威の圧に、彼女は頷くと自ら衣服を脱いでいく。

そしてベッドの上に向かおうとした彼女を、屍河狗威は引き留めた。


「ここまで苦労したってのに、俺には何も入らねぇ…先ずはその事を、あんたが謝ってくれ」


衣服を脱いだ状態で、屍河狗威は土下座を強要した。


「え…ぁ…は、はいっ…その、申し訳、ありませんでした、お詫びとして…私が、全身全霊を以て、御奉仕、致しますなので…どうか、お慈悲を…」


「(よし…やっぱこの人、マゾヒストなんだな…)」


屍河狗威は、すっかり興奮している彼女の無様な姿を見てそう確信していた。






















はぁ…はぁ…ぁ、もっと、…、もっとぉ…

まだ、ですよ?これから、もっと…たくさん、愛してあげますからね…


んぁっ…ふっ…んっ…だめ、ッ、そんな、弱いところ、ばっかり…ッ


めっ、だめって…はぁッ…ぁぁッ…私の、方が…かん、たんにっ



んッふ、ぃっい、んやぁッ!ぁッ、~~~~ッぐッ、くはっ

ま、まだ、ぁッだめ、だめだめだめだめ…ぁんっ


かみ、ひっぱらないでっ、ぁっそれ、よわい、からぁっ


す、きぃ…好き、好きッ、すきぃッ…夫よりも、他の人よりもぉっ!


やっ…だめっいちばんっ、いちばんだめなのっりゃっくんは、いちばん、大事だからぁっいちばんだめぇッ!~~~~んおッ!


はっ…あ…ぁっ…はっ…













一通りの行為を終えた今。

屍河狗威は自分の体に彼女の力が流れている様な感覚に陥った。


「(悪い人だね…こんな俺を愛するなんてよ)」


曲がりなりにも未亡人。

そんな彼女に愛される背徳感を、屍河狗威は味わっていた。

一通りの行為を終えた今、屍河狗威は一休みしようとした時。



「あの…まだ、出来ますよね?」


彼女の冷たい指先が、屍河狗威の首元をなぞった。

喉を鳴らす屍河狗威、先程までカエルの様に無様に痙攣していた筈だ。

それでも、彼女は回復して、再び懇願おねだりをしている。


「…上等だ、死ぬ程、喘がせてやる」


屍河狗威は創痍修緋奈燐の髪の毛を掴んで引っ張ると、彼女の唇を強引に奪った。

彼女の気質は基本的に被虐体質。

言い換えればマゾヒストである。

彼女の性欲を効率良く満たすには、鬼畜を演じれば良いと言う屍河狗威の判断であった。


「おら、舌出せ舌」


口を開き、しっとりと濡れた舌先を出す。

彼女の口に向けて、屍河狗威は唾を吐いた。


「ぁっ…はッ…はっ…はっ…んっ」


体を震わせた彼女は、自分がぞんざいに扱われていると感じると、興奮して身を捩じらせていた。


イヌの様にだらしなく舌を出して興奮しながら息を荒げる彼女の姿を見て屍河狗威は、今宵、何度目か、彼女と接戦するのだった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る