9話 伝地書、ゲットだぜ!!

話が合わねえ。

俺の言ってることに、謎の話をぶっこんできやがる。

超人工知能搭載じゃなかったのか?

不良品じゃねえか?


「不良品ではありません。」


ああ、そうだ。

こいつ今、俺の心読めるんだ。

忘れてたな。ていうか、心読まれてると思うと生活しにくいな。


「そろそろ着きますよ。」


もう着くのか、、、、

マインがどんくらいの強さかによって、俺がガイアとやり合うときの勝率も変わってきそうだな。

どういう力を持っているかっていう話だけど、そもそも15冊集めないとなんだから、恐らく 15体のマインを倒さないといけないよな。

1体のマイン相手に互角だったら勝ち目ないぞ、これ。


「恐らく、ゴルゴンゾーラ斎藤さん1人で相手になるマインの数は4から7体ぐらいかもしれませんね。」


え、マジ?

これ、事実?

ただの舐めプ煽りかなんか?

おっと、心が汚れてしまっている、いけないいけない。

ていうか、俺、どこまで歩かされんのかな?

ずっと歩かされるのか聞いてないんだけど。


「伝地書を取りに行くんじゃないんですか?」


なんでサイルにこんな事言われてんのかな?

ていうか、俺、もう行くって言ったけ?

まあ、でも、普通に行くよな。

だってやることないんだもんな。

他にやることあるんだったら後回しにしたかったのにな。

ていうか、どういう戦術で行くか考えないとな。

マンネリ化してきて応用できなくなってヤバそうだからな。

保有スキル、もっと欲しいんだけど、どっかで習得とかできないのかな?


「上雷所に行けば、スキルを購入したり、入手したりできますよ。」


おぉ、いいねそれ。

購入はまあできねえな。

ルームスないもんな。

仕方ないって言いたいとこだけど、買ったほうが絶対楽じゃん。

入手って絶対クエストみたいなやつをクリアしないといけないやん。

だるいんだろうなあ。


「入手方法はご想像どおり、クエストのクリアです。」


ああ、だろうなあ。

めんどくせえ。

まあ、やんねえと勝てないんだろうな。

ガイアに。

第一、俺なんでこんなに能力しょぼいのに勝ててんの?

意味分かんないよな。

じゃあ、今どこ進んでんだよ。


「伝地書を取りに」


じゃあ、なんで上雷所が出てきたんだよ。


「欲しいかなと。」


それは親切にどうも。

じゃあ、上雷所行こうぜ。


「本気ですか?

行き先真反対ですよ?」


なんでお前が嫌がってるんだよ。

俺だぞ、歩いてるのは。

おかしいだろ。

ていうか、そういうのはもっと早く言うべきだろ?


「私も体力を使うので。」


嘘つくなよ。

何に体力使ってるっていうんだよ。


「ゴルゴンゾーラ斎藤さんとの会話に。

まあ、エネルギー源はゴルゴンゾーラ斎藤さんから貰っているんですが。」


どこから?

なんで?

やめてくれよ、なんかそういうので俺にメリットあるのか?

第一、俺との会話にエネルギー使うってそんなに疲れるような話してるか?


「はい、とても。」


え?

これ侮辱だよね。

侮辱されてるよね。

ああ、名誉毀損だ。

訴えてやる!!


「誰にですか?」


知らん!


「訴える人いませんよ。」


辛辣だな。

ネタだよ、ネタ。


「そうでしたか、すみません。

あまりにネタと思えないほど、面白くなかったので。」


ええ、ひでえ。

結構刺さること言ってくるな、こいつ。

やめてくんねえかなあ。

俺の心どんどんえぐられちゃうんじゃん。

やめてくんねえかな。


「すみませんでした。」


サイルって素直だよな。

なんかいいやつだよな。


「ありがとうございます。」


ああ、そうか。

心読めんのか、サイルは。

なんかはずいな。

ていうか、あとどんくらいで着くんだよ。


「25分ほどです。」

ほどです。じゃねえよ!!!!

俺の頑張りを返せよおぉぉ!!

____________

やっと着いたか?

無駄な歩き、させやがってよ。


「すみません。

ゴルゴンゾーラ齋藤さんが早く言ってくれなかったので。」


なぜ俺のせいになるんだよ。

おかしいだろ。

お前のせいだろ。

サイルが早く言ってくれてたらこんなに時間かかってなかったろ?


「はい?」


はい?じゃねえよ。

まあ、いいや。

上雷所ってのはどこだ?

ていうか、この物々しい雰囲気は何なんだよ?


「目の前です。」


は?

何ののことだ。。。。。。

地面から突然5体、よくわからない動物が出てきた。

竜に近い形をしている、、、、のか??

俺がマインか?


「はい、これがマインです。」


ていうか、もう俺を殺しに来てんじゃん!!!

早くない???


「やべえ!!!!」


『装備 漸筋』


「うっおおおお」


ギリギリで攻撃受け流したけど、これ何体倒したら一冊貰えんだ?


「一体討伐につき、一冊です。」


おお、ナイス情報だぞ、サイル。

ていうか、基礎情報何もなしで戦うことになっちゃってるけど、これ大丈夫なやつ?。。。。

とりあえず、武器でもチェンジしとくか。


『装備 光煌剣』


どういう戦略で行こうかな?

集団で襲い掛かってきそうだしな。

どうやって対応しようかな。

とりあえず、一回光煌剣で攻撃繰り出してみるか。


「おらあああ!!!!」


マインたちは華麗に飛んで攻撃を避けた。

うわ、マジかよ。

これ当たんないか。

どうする?

マインたちはすっと地面に潜った。

奇襲してくるタイプってことか。

じゃあ、出てくる場所予想して攻撃繰り出すのはほぼほぼ当たんねえな。

どうしよっかな。

剛覚で五感強化して、出てきそうな場所の検討は立てておく。

奇襲されたら、こっちももろに食らったらヤバいから漸筋で受け流す。

そっから、なんか適当に攻撃して倒す!

って感じで行けるかな??


「最後雑ですね。」


うるさいな。

別に良いだろ。

無能が無能なりに小さい頭使って考えた戦略だぞ?

逆に褒めるべきだろ????


「まあ確かに勝機はあるいい戦略ではあるかもしれませんね。」


だろ????

じゃあ、まあ、やってみるか。

これで負けたらサイルのせいな。


「なぜですか?」


ちょっと無視しとくか。


剛覚、発動!!!!


よし、地面ん中で動き回ってる音なら聞こえるけど、ほかはあんまよくわかんねえな。

ちょっくら、身構えとくか。

どっから来るんだ?

感覚を、神経を尖らせろ。

どこだ??

どこだ??

後ろかっ!

漸筋で受け流せるか?


ぐはああああぁ


体力490→440


ちょっと食らっちまった。

まあ、大半は受け流せたからな。

でも、漸筋、手からすっぽ抜けちまった。

攻撃しないといけないってのに。

仕方ねえ、拳で行くか。


「おっっらあああ!!!!」


こんなんでダメージが通るとかは思っていなかった。

なのに、軽く2体に当たって倒してしまった。

なんでこれで倒せるんだよ。

スキルに拳攻撃強化みたいなの持ってないだろ?

一応、確認しとくか。


保有スキル

疾風Lv6 一瞬のうちに身体能力を飛躍的に向上させることができる。

     疾風のような速さで敵に駆け寄る。

     俊敏プラス70。

スタミナブーストLv4 自分の体力を一時的に増やす。

           2分間体力プラス350。

剛覚Lv5 五感が10分間鋭くなる。

重拳Lv1 自身の拳攻撃のダメージを向上させる。

            拳攻撃のダメージ+70


いつの間にそんな能力手に入れてたんだよ?


「つい、先程です。」


そうなんだ。

じゃあ、このスキルでさっさと殺っちゃうか。


「おらああああ、、、、え、、、、?」


俺が攻撃する前に倒された?

どういうことだ?

他に誰が倒したってんだ?


「こんにちは。」


そこには可愛らしい装備を来た人が立っていた。

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