3話 クラン結成

レオとの激闘後、俺はセーブポイントのベットでくたばりかけていた。

流石に疲れるな。

あれよりも遥かに強いやつらがうじゃうじゃいんだろ、この世界はよ。

マジ泣きてえよ。

でも、それ以上に収穫は大きかった。

まずは、Lvが結構上がった。


攻撃力 10Lv 80

防御力 10Lv 65

体力  10Lv 400

幸運  10Lv 5%

スタミナ10Lv 50

俊敏  10Lv 30


これに伴って、俺のプレイヤーレベルも10に上がった。

ただ、それ以上にデカいことはルームスがめちゃくちゃ手に入ったことだ。

レオの撃破でなんと4000ルームス。

だから、今の手持ち4060ルームス。

めっちゃ嬉しい。

何の武器買おうかな?

そんなことはなんだっていいかもな。

よくないな。

幽水の短剣の耐久力、大分下がっちゃったしな。

あ、そうだ。

確か、保有スキルも増えたんだった。

何が増えたか確認しとかないとな。


保有スキル

疾風Lv4 一瞬のうちに身体能力を飛躍的に向上させることができる。疾風のような速さで敵に駆け寄る。俊敏プラス50。

スタミナブーストLv3 自分の体力を一時的に増やす。2分間体力プラス300。

剛覚Lv3 五感が10分間鋭くなる。


剛覚か。

五感が鋭くなるのか。なんだろう。すこし弱そうなんだよな。

でも、まあ、使えなくはないか。

まあ、ちょっと体休めてから武器屋でも行くか。


『セーブが完了しました。』


__________


ふう、疲れたぁあ。

想定よりも体が重いわ。

てか、ねむっ。

VRゴーグルを外しながら、あくびをする。


「うあああああ」


背骨がボキボキ言いながら、体を伸ばす。

マッサージをしつつ、1階に降りて冷蔵庫を空ける。

買いだめしといたエナジードリンクを体内に流し込む。

これがめっちゃ体にしみるんだよなー。

たまんねえぜ、マジで。

スマホで溜まってたメールを返していると、飛谷からメールが来ていた。


【お前、フローラ・ティアマトやり始めたってマジ?

最近入って来た激強プレイヤーと仲良くなり行きたいから名前送って。

フレ申送るわ。】


【分かった。誰だよ、激強プレイヤーってw

名前は、ゴルゴンゾーラ齋藤】


【は?お前がゴルゴンゾーラ齋藤?

まあいい。詳しくはゲームで聞く。

早く来い。】


何の話かさっぱりだが、仕方ねえからエナジードリンクをもう一口含んでから自分の部屋に戻った。


ゲームを起動すると、フレンド申請が来ていた。

飛井か、と思って、仕方なく許可してやった。


『プレイヤーネーム 鳥リンガルがフレンドになりました。』


で、俺は何したら良いんだよ?


『鳥リンガルからメッセージが届きました。

開く      閉じる』


なんだよ。

俺は開くを押した。

すると、


『とりあえずキンダーの訓練場前に来い。』


めんどいな、仕方ねえし、行くか。

どうせ、武器屋行こうと思ってたし。




キンダーに着くと、ものすごい形相で飛井が殴りかかってきた。


「お前が、本当にゴルゴンゾーラ齋藤なのかぁ?」


「どういう意味だよ?

俺はゴルゴンゾーラ齋藤だわ。

なんなんだよ、うるせえな。」


飛井が叫んでいる後ろで、訓練場前でたむろしているプレイヤー達がざわざわし始めたと思ったら、皆でこっちを見てきた。

え、なに?

俺、なんかしたっけ?

マジで心当たりないんだけど。

怖い怖い。

え?、、、、、、、


俺は人目が気になったから、武器屋の方に行くついでに歩きながら話すことにした。


「人目ヤバいから、あっちのほうに行きながら話そうぜ。」


「ああ、そうだな。」


さっきまでの勢いはどこ行ったのか、飛井は突然冷静になって俺の意見に乗ってきた。

マジ、情緒どうなってんだよ。


「で、なんなんだよ。

突然、デカい声出してたけどよ。」


「は?お前、何言ってんの?

昨日、レオ倒したのお前だろ?」


「レオ?

ああ、そうだよ。

それがどうしたんだよ?」


「お前、あいつ倒すのに常人がどんくらいかかるか知ってるか?」


「知らねえよ。1週間もかかんねえだろ?」


「馬鹿言ってんじゃねえ。

普通にやって1か月もんだぞ。

あれ今までで一番早かったの現魔王のハゲタカの2日だったのにお前がその記録更新したから今世界中で話題になってんだよ。

検索ワード1位にもなってたしな。

何で知らねえんだよ、そんぐらい。」


え、?

俺、そんなすごくなってたの?

ハゲタカが2日で、俺は1日。

つまり、あのクソ野郎より俺の方が上。

雑魚がよ。



「ハゲタカって切島だろ?

あいつマジで魔王なの?」


「なんだ、お前知らないの?

ただ、あいつが魔王なのなんか鼻に付くんだよな。

なんでだろうな?」


「知らね。今あいつってどんくらいの力なの?」


「詳しくは分かってないけど、八種神の8位と5位は倒したらしいぞ。

バケモンだよな、マジで。

暗黒の神のエレボスと冥府の神オシリス。

どうやったら勝てんだよ。

エッグい強さしてるから、クラン作って馬鹿強いメンバー集めて無双しようとしてるぞ。」


クラン?


「なあ、飛井、なんだクランって?」


「お前、相当やばいな。今までこういうゲームやったことなかったのか?

なんかおんなじ目的を持ったプレイヤーの集まりみたいなやつだよ。」


なるほどな。


「で、切島のクランってなんていうんだ?」


「マルム。

どんなやつらが所属してるかはわかんないけど、強いってことはなんとなくわかるわ。」


「へえ、マルムねえ。

俺らも作ろうぜ。

少数精鋭クラン。」


少数精鋭クランを作って、それがバレないようにマルムに潜入する。

そうして、自分のクランを率いて、マルムをぶち壊し、ハゲタカも殺る。

これが一番面白そうだぜ。

さっさと俺の物語始めるか。


「いいな、それ。

俺等も作って、ハゲタカ潰そうぜ」


「はっ、楽しそうだな、それ。

あいつ、つくづくうざいからな。

絶望見せてやろうぜ。」


飛井も切島を嫌ってるからな。

いい仲間をゲットできたぜ。

まして、飛井はゲームセンスまあまあ高いからな、慣れてくれば心強い仲間になるし、俺のいい右腕になるな。

待てよ。

クランってどうやって作るんだ?


「おい、飛井、クランってどうやって作るんだ?」


「はあ、なんで知らねえんだよ。

クラン名とクラン作成理由を書いて、申請すれば大体は通る。」


なるほどな。でも、多分クランに所属しているか否かとかが表示されそうでやだな。

設定からいじれねえかな?

俺は設定画面を開く。

すると、クラン表示という項目があり、OFFになっていた。

良かったぜ、そこまで自由なようになってて。

俺は、飛井に教えてもらいながらクラン申請をした。


『クラン名 レブル

クランリーダー ゴルゴンゾーラ斎藤

クラン作成理由 少数精鋭部隊を作成し、このゲーム最強の2神に対抗できるクランとなるため。』


俺はパスワードを入れたら、クラン作成理由の裏側が見えるように設定した。


『クラン作成理由・裏  ハゲタカへの復讐と討伐』


ってな。

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