第3話エピローグ

エドワードが戦場から帰還したその日、エルムスウィードの村は再び歓声と喜びに包まれた。


彼の勝利と無事を祝うため、村人たちは再び集まり、特別な宴を開いた。


エドワードは馬を降り、村人たちの歓迎を受けながら、真っ先にアリアのもとへと向かった。


アリアは教会の庭で彼の帰りを待っていた。


彼女の目には涙が溢れていたが、その笑顔は変わらずに美しかった。


エドワードはアリアに駆け寄り、強く抱きしめた。


「エドワードさん、本当にお帰りなさい」とアリアは感動のあまり、声が震えた。


「アリア、約束通り戻ってきたよ。君を思い続けていたから、どんな困難にも耐えられた」とエドワードは優しく彼女の頬に手を添えた。


二人はその後、教会の庭で静かに過ごし、再会の喜びをかみしめた。


エドワードが戦場で見た恐ろしい光景や、戦友たちとの別れの悲しみも、アリアの優しさと愛に包まれて癒されていった。


村の人々も、エドワードとアリアの再会を喜び、二人を祝福した。


エドワードは戦場での経験を通じてさらに強く、優しい人間になり、アリアもまた、彼の帰還を心から喜び、彼を支え続けた。


エルムスウィードの村での生活は、以前にも増して豊かで幸せなものとなった。


エドワードとアリアは結婚し、村の中心に新しい家を建てた。


彼らの家はいつも笑顔と温かさで満ちており、村の人々もまた、その幸せを分かち合った。


数年後、エドワードとアリアには二人の子供が生まれた。


子供たちは両親の愛情を一身に受け、健やかに成長した。エドワードは子供たちに剣術を教え、アリアは薔薇の手入れや教会での活動を続けた。


エルムスウィードの村は、エドワードとアリアの愛の物語によって、一層結束を強めた。


村人たちは彼らの姿に勇気をもらい、どんな困難にも立ち向かう力を得た。


エドワードとアリアの物語は、村の子供たちにも語り継がれていった。


薔薇と剣の物語は、愛と勇気、そして希望の象徴として、代々語り継がれていくのだった。


そして、エルムスウィードの教会の庭には、アリアが手入れを続ける美しい薔薇が咲き誇り、エドワードが戦場から持ち帰った剣が大切に飾られていた。それは、二人の愛と絆の証として、永遠に村人たちの心に残り続けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

薔薇と剣 たたり @tatarikuro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る