薔薇と剣

第2話告白

収穫祭の準備が進む中、エドワードとアリアの関係はますます深まっていった。

二人は毎朝、教会の庭で一緒に過ごし、お互いの話に耳を傾け、時には静かな瞑想の時間を共有した。

エドワードはアリアの優しさと強さに魅了され、アリアもまたエドワードの誠実さと勇気に心を打たれていた。

しかし、エドワードには騎士としての使命があった。

彼の滞在が長引くにつれて、戦場に戻る日が刻一刻と近づいていることを二人は感じ始めた。

エドワードは自分の気持ちを抑えようと努力していたが、アリアの存在が彼の心を揺さぶり続けた。

ある日の夕方、エドワードは村の外れにある小高い丘にアリアを誘った。

そこからは村全体が見渡せ、美しい夕日が地平線に沈む様子が一望できた。

二人は丘の上に座り、静かに夕日を見つめた。

「アリア、ここに来てよかった。この村で君と出会えたことが、私にとって何よりの癒しだった」

「エドワードさん、私も同じ気持ちです。あなたと過ごす時間が、私にとってとても特別なものになりました。」

しかし、その言葉の裏には、お互いに別れが迫っていることへの不安があった。

エドワードは戦場に戻ることを避けられず、アリアは彼がいなくなることを受け入れなければならなかった。

収穫祭の前夜、エドワードは教会の庭で一人、星空を見上げていた。

彼の心はアリアへの思いでいっぱいだったが、同時に騎士としての責任も強く感じていた。その時、アリアが静かに現れた。

「エドワードさん、一人で星を見ているんですね」とアリアは優しく声をかけた。

「アリア、君に伝えたいことがあるんだ」

エドワードは決意を固めた。

「君と過ごした時間は、私にとって何よりも大切なものだ。でも、私は戦場に戻らなければならない。君に別れを告げるのが辛いが、これは避けられない運命なんだ。」

アリアは静かに頷き、涙を浮かべた。

「分かっています、エドワードさん。でも、あなたが無事に戻ってくることを信じています。そして、その時まで私たちの思い出が私を支えてくれるでしょう。」

エドワードはアリアの手を握り、「君が待っていてくれると思うと、どんな困難にも立ち向かえる気がする」

収穫祭の日、村は色とりどりの装飾で彩られ、村人たちは歌い、踊り、豊かな収穫を祝った。

エドワードもまた、アリアと共に祭りを楽しんだが、心の中では別れの時が近づいていることを感じていた。

祭りの最後、エドワードはアリアを教会の庭に誘い出した。

庭の薔薇は月明かりに照らされて、美しく輝いていた。

エドワードはアリアの手を取り、深く見つめた。

「アリア、君を愛している。戦場に戻る前に、この気持ちを伝えたかった。」

アリアは涙を流しながら微笑み、

「私もあなたを愛しています。あなたが戻る日を心待ちにしています」

エドワードとアリアはその夜、愛を誓い合った。

エドワードは翌朝、戦場へと戻る決意を胸に、アリアとの別れを告げた。

アリアは教会の庭で彼の無事を祈り続け、彼が戻ってくる日を信じて待ち続けた。

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エドワードは戦場に戻り、多くの困難に立ち向かったが、アリアとの約束を胸に戦い抜くことができた。

数年後、エドワードは勝利を収め、再び村へ戻る