僕は集会中にお腹の鳴った君のことが好き

ひろまる

僕は集会中にお腹の鳴った君のことが好き


 「ぐぅ〜…、」


 大きな音が鳴った。

 恐らく誰かのお腹の音…。


 右前だから…。

 瑠衣か…。


 今は集会中。しかも校長の話中。

 めっちゃタイミング悪すぎでしょ…。


 瑠衣というのは俺の大好きな女の子だ。


 本当に彼女にしたい。


 てかさっきのお腹の音…。周りあんま気づいてないよな…。


 ははーん…。いいこと考えた…。


 *放課後*


「大輔くん。何話って。」

「まあまあ。わかってるんじゃないの?自分で…。」

「わかんないわよ…。」


 まあ最初は演技するよねぇ…。

 でも俺をあんま甘くみんなよぉ…?


「わかんないかぁ…。じゃあヒント。集会中のことだよ…。」

「私なんもしてないよ…。」


 あらあら。言い訳するのね…。

 俺をあんま甘くみんなよぉ…?


「お腹鳴ったよね…。集会中。しかも校長先生のお話中ねぇ。」

「それはさ…。」

「恥ずかしいよね。集会中。みんな集まっているのにさ。お腹なっちゃってさ。優等生キャラだからそういうの隠したいだろうしね。うんうん。わかるよ〜。でもさ…。俺にはバレちゃってるんだよねぇ。だからさ、黙っててあげるからさ、俺とさ…。」

「付き合ってくれって…?」

「そうそう。話が早いね。だからさ…。」

「あのさ、小説の読みすぎだって。」


 え…。なんか言った?

 完璧な作戦だったけどなんかそんな乗り気じゃない感じ?


 なんかおかしいなあ。


「別に私優等生キャラじゃないし、集会のやつはみんなにめっちゃバレてるし…。」


 えぇっぇぇぇっぇぇぇ…?

 みんな知ってんのぉ?

 俺だけが知っている秘密だったと思ったのになぁ…。


 てかこれ俺の計画大失敗して…みんなの笑いものになるやつ…?

 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。


「私と付き合いたいなら正面から言ってくれればいいのに…。私も好きなんだから…。」


 え、?なんか言った?

 小さい声でなんか言ったなあ今。

 なあなんつったんだよおおおお。


「でもね、大輔くんのそんなところも大好きなんだ。」


 そういうと瑠衣は抱きついてくる。


 そして小さな声でこう言った。


「好き…。

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僕は集会中にお腹の鳴った君のことが好き ひろまる @hiromaru0722

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