幸せ色の週末。

第16話：舞子の幸せは俺の幸せ。

「なになに・・・手錠にアイマスク？って・・・ちょっと方向性変わってきて

ない？」

「それとキャンプとどう関係あるの？」

「マンネリ防止・・・飽きてきてレスにでもなったら大変だろ」

「キャンプじゃなくてエッチのこと言ってる？」

「うん」

「レスってね、私たちまだそんな要素ないでしょ、レスになんかならないよ・・・」

「あとさ・・・」

「もういいって・・・次から次へとなに？なにが出てくるの？」

「やめてよ・・・アダルトグッズ買うとか言わないでよ」

「アダルトグッズ？・・・それもいいな」

「そんなこと言い出したらキリがないでしょ・・・やめてよエスカレートするの」

「まあ、いっぺんにじゃ〜な・・・少しづつ試していくか？」

「試さない・・・私は普通がいいの」

「日菜太ってそんな趣味があったの？私に隠してた？」

「趣味とかって言うより、よりよい楽しい恋人生活のためって言うか・・・」

「たしかに俺の気持ちを満足させる為でもあるけど俺は舞子が喜んでくれる

ことが俺の幸せだから・・・だけど俺が幸せでいるためには、舞子が幸せって

思ってくれなきゃ意味ないからね」

「舞子が幸せなら、俺も幸せ・・・その為なら変態にでもなるし努力もする

からね・・・」

「ふ〜ん・・・」

「それでも普通がいいの舞子は？」

「それが全部、私のためって言うなら私は幸せ者だね・・・そんなふうに

彼女のために頑張ってくれる男子、そうそういないと思うからね」

「たいがいは自分の欲望さえ満たしたらそれで終わりって男子ばかりだよ」

「釣った魚に餌やらない男子」

「いいよ、私、セーラー服でもメイド服でもきてあげる」

「アダルト・・・グッズもおっけ〜してあげる」

「手錠とアイマスクは？」

「それもオマケしてあげる・・・」

ってことで水着を買うって趣旨から、かなりはずれた話になったため舞子は

日菜太が選んだビキニをとくに気にせず買ってもらった。

で、マンションに帰ってきて舞子は買ったばかりの水着を着て日菜太の前で

デモンストレーションした。

「舞子・・・ヤバいわ、その水着」

「あまり確かめずに選んじゃったけど、それマイクロビキニだ」

「私も着てる時、ヤバそうって思った」

「布切れだな・・・」

「露出度ハンパないな・・・この水着、人前じゃちょっと無理だな・・・」

「あはは・・・下のお毛々、処理しとかないとだね・・・」

「俺、剃ってやるよ」

「いいです、自分で処理するから・・・」

「さすがにこれはキャンプ場では着させられないわ」

な訳で、これじゃ話にならんと日菜太は舞子をつれてまた水着を買いにでかけた。

結局、水着を選んだりして、もたもたしてたもんだからキャンプ場に行く

時間がなくなったのは言うまでもないこと。

なもんでキャンプ場でのバーベキューはボツにして香乃を呼んで日菜太の

マンションで急遽、焼肉パーティーになった。

まあキャンプ、キャンプって騒ぐのは案外男だけで、女性陣はアウトドアより

日焼けなんかしない部屋の中で美味い肉が、たらふく食えたらそれでいいのだ。

日菜太の趣味がエスカレートするのも時間の問題だった。

つづく。