第13話:またもやロクでなし男。

日菜太とラブラブで幸せに暮らしていた舞子の前に元カレのロクでなし

和樹が現れた、

舞子はやっかいなことにならなきゃいいけどって心配せずにいられなかった。


ロクでなし和樹はマンションに尋ねて来てから、しばらくは現れなかった

が、でも日菜太と舞子が外に夕食を食べに出かけたレストランにいきなり現れた。


よほど暇なのか、舞子の後をずっとストーカーしてたんだろう。


ロクでなし和樹の魂胆は見え見えだった。

金には不自由しない日菜太を彼に持った舞子を介して、あわよくば金をせびり

倒そうと企んでいた。

どこまでも姑息でロクでなし最低男だった。


だから日菜太と自分の間にロクでなし和樹に入ってこられることは舞子には

一番、迷惑、イヤなことだった。


ロクでなし和樹は食事をとってる日菜太と舞子のテーブルにずけずけとやって

きて言った。


「どうも〜お邪魔します〜」


「和樹・・・こんなところまで」


「舞子の新しい彼氏が見てみたくてさ・・・」


「舞子・・・もしかして、この彼がロクでなし男?」


「ロクでなし男?」


「そう・・・ごめんね日菜太・・・この人デリカシーなさすぎ」


「大丈夫、気にしないよ・・・」

「今、舞子があなたのことを和樹って呼びましたけど、和樹さん」

「どうです、一緒に食事・・・」


「気取りやがって・・・あんた、どうせ親のスネがじってるだけの

ボンクラ息子なんだろ?」


「ボンクラ息子だと?」


日菜太は手に持っていたフォークとナイフをテーブルに置いた。

「ボンクラ息子」そのセリフは日菜太が一番嫌いな言葉だった。


「舞子・・・この彼、帰ってもらっていいかな?」


「もちろん・・・もう私には関係ないもん」


「あんた・・・ここで騒ぐと他のお客さんの迷惑になるから表に出よう 」


「嫌だね・・・」


「行こう」

「それとも無理やり外に引っ張り出されたいか?」


日菜太の毅然とした態度にロクでなし和樹は、たじろいだ。


「わ〜ったよ・・・出りゃいいんだろ」


「日菜太・・・」


「心配いらないから・・・舞子はそこにいて」


日菜太にここにいろって言われた舞子だったが日菜太とロクでなし和樹が

レストランの外に出ていこうとしたので、ふたりの動向が気にかかった舞子は

ふたりのあとを追った。


「日菜太・・・ほんとにごめんね」


「店にいろって言ったのに・・・まあいい」

「ちゃんと決着つけるから・・・二度とこいつが舞子に付きまとわないように

・・・それと俺の大事な彼女を他人ごときに呼び捨てにはさせない」


つづく。

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