第12話:現れたロクでなし男。
日菜太のマンションに
香乃は日菜太にお邪魔虫扱いされた。
それでも香乃は日菜太を無視して舞子と仲良く女どうし意気投合していた。
香乃に舞子を取られた日菜太はめちゃ機嫌が悪かった。
(バカたれ・・・おまえがいたら舞子とエッチできねえじゃねえかよ)
そうして日菜太と舞子が順調よく愛を育んでいたある日、ふたりのマンションに
またまたひとりの男が訪ねてきた。
平日、日菜太が大学に行ってる間は舞子は買い物以外は留守番をしていた。
マンション入り口のインターホンが鳴った。
舞子は香乃かと思った。
「かおりん?・・・かおりんなの?」
「久しぶり、舞子・・・俺・・・」
「うそ!
それは舞子の全財産をパクって他の女とトンズラしたロクでなし男の
「舞子・・・めっちゃいいマンションに引っ越してるじゃん」
「なんで、ここが分かったのよ」
「今時、そんなことちょろいもんだよ・・・」
「新しい男できたんだろ?・・・知ってんだぜ?」
(もうどこでそんな情報・・・油断も隙もないんだから・・・)
「あんたには関係ないでしょ」
「それよりなんで来たの・・・今更、用はないでしょ!帰って!!」
「そんなにつれなくしなくていいだろ?」
「仲良くしようぜ・・・俺たちいい仲だったじゃん」
「俺の中じゃ俺たちまだ終わってないって思ってんだけど・・・」
「なに勝手なこと言ってるの・・・私の大事なお金持って女と逃げたくせに」
「よくここに来れたもんだわ」
「私はもう以前の私じゃない・・・あんたといた頃の私はもういないの」
「へ〜そうなんだ・・・俺にはいつもの舞子だって思ってるけどな」
「そんなこと俺はどうでもいいの・・・また仲良くしようよ、いいじゃん」
「よくない!!」
「さっきも言ったけど、おまえ、男ができたんだろ?それも金持ちのボンボン 」
「金持ちの彼氏なんて、すごいじゃん舞子、玉の輿じゃん」
「うまくやったよな」
「だから、あんたには関係ないって言ってるでしょ・・・帰って・・・」
「その彼、いい金ズルだよな」
「なに言ってんの・・・バカ男・・・情けない男・・・最低男・・・ロクでないし
もうどこかへ行って二度と私の前に現れないで・・・」
「俺と寄り戻さないか?」
「まだ言ってる・・・いまさらそんなことできる訳ないでしょ?」
「帰れ!!帰らないと不法侵入で警察呼ぶよ」
「分かった、分かった・・・帰るよ・・・帰るけどまた来るからな」
「二度と来るな・・・顔も見たくない」
「じゃ〜な、舞子」
ロクでなし和樹は、いつものようにヘラヘラしながら帰って行った。
思わぬ訪問者に、その日1日舞子はめちゃナーバスになった。
まさか、女と逃げたロクでなし和樹が戻ってくるなんて思いもしない
ことだった。
もちろんいまさら、ロクでなし和樹を受け入れるつもりはなかったが、
ロクでなし和樹が自分と日菜太の間に邪魔に入って面倒くさいことになりは
しないかと舞子は心配した。
だけど、その不安は当たらずとも遠からずだった。
つづく。
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