七月四日
九時半頃起床。
自室を出て階下に降りて、便所で小便をした後、洗面台で顔を洗う。
タオルで顔を拭きながら、ふと今日は大学の帰りに曙町の例のオナクラに寄って一発抜こうかなあ、という考えが脳裏を過ぎる。
前回からこれで一ヶ月以上空いているから、そろそろ行っても良い頃合いであるし、それに今は金銭的に多少余裕もある。
どうしようか、と少し沈思黙考する。
とりあえず居間のテレビを点けて、朝食を食べながらYouTubeで銀杏BOYZの「援助交際」のMVを観る。
すると何だかお金を払って、それで女性に相手をして貰う気分にはなれなくなり、考え直して、結局自慰行為で済ませる。
十一時十分頃、家を出る。
自宅から最寄りの駅に至る、国道沿いの商店街を、俯き加減にトボトボと歩く。
夏らしい快晴で、背中と脇に汗が滲む。
途中、信号待ちをしている時に、ふと傍にある煙草の自動販売機に目が留まる。何となく初めて煙草を買ってみたい気持ちになって、これに千円札を入れる。けれど二回繰り返しても、自販機にお札が入っていかないので、赤面して断念する。
四限の地誌学の講義が終了し、渋谷駅で東横線の電車に乗り、横浜駅で降りると、駅の西口から二、三分歩き、ビブレに入り七階のタワーレコードに立ち寄る。
THE BLUE HEARTSの「TRAIN−TRAIN」を購入する。
帰宅すると自室に直行して、CDラジカセに「TRAIN−TRAIN」をセットする。
一曲目の「TRAIN−TRAIN」が流れる。
懐かしい思いがする。
そう言えば自分が最初にブルーハーツを知ったきっかけは、中学二年生のちょうど今くらいの時期に、大して仲良くもないクラスメイトのサッカー部のエースが、昼休みの教室で、「TRAIN−TRAIN」を一人で熱唱していたからであった。
何がなし今ならその彼とも以前より仲良くなれそうな気がする。
この日記を書きながら、冷房がガンガンに効いた部屋でベッドに寝転がり、「風船爆弾(バンバンバン)」に耳を澄ませる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます