第23話「えっちですね」
「わぁ、色々な種類の水着があります。迷ってしまいますね」
俺たちは水着が売ってあるお店へやって来た。今は夏、天乃原さんの言う通り、色々な種類の水着があった。
あれはカラフルだな、こっちのはフリル付きか……え、あ、あれ、めっちゃ面積少ないんだけど、ちゃんと隠せるの……?
……はっ!? お、男の俺がじっくり見ていいのだろうか、急に恥ずかしくなってしまった。
「赤坂さんは、何色が好きですか?」
突然質問してくる天乃原さん。色……か、あまり深く考えたことないけど、赤色はわりと好きかもしれないな。
「うーん、赤色はわりと好きかも。今のスマホも赤色だし」
「そうでしたか、じゃあ水着も赤色のものがあるといいのですが……あ、あれとかはどうでしょうか?」
天乃原さんが指さす方向を見てみると、そこにあったのは胸のところにフリルがついた可愛らしい水着だった……って、え、あ、あれもけっこう大胆というか、大丈夫かなと心配になる水着だが……?
「だ、大丈夫? これ、けっこうきわどいような……?」
「そうですかね、水着ってこんなものだと思っていたのですが……あ、赤坂さん、もしかして私の胸の心配していませんか?」
「……ええ!? い、いや、それはしてない……あれ? 気にしないのもなんかおかしいのかな? よく分からなくなってきた……」
「こう見えて、胸もそこそこあるんですよ。まぁ日葵には負けてしまいますが……」
そ、そうか、天乃原さんも女の子だ。それなりに発育がよくて当たり前だろう……って、俺は何を考えているのだろうか。
「ちょっと、試着してみることにします」
そう言って天乃原さんは赤い水着を手に取って、試着室へと行こうとしている。俺も一応ついて行く……って、周りも女性だらけで、この場にいることがすごく恥ずかしくなってきた……。
そ、そうだ、海に行くのであれば、俺も水着を用意しないといけない。男の水着はないか……と周りを見てみたが、ここは女性ものばかりのようで、それも空振りとなってしまった。
「……ちょうどいいみたいです。どうでしょうか、変じゃないでしょうか」
しばらくして試着室のカーテンが開き、そこにいた天乃原さんは――
…………。
……俺は、素晴らしい光景を目にしているような気がした。
……はっ!? いかんいかん、またトリップするところだった。赤い水着を身にまとった天乃原さんは、とても可愛かった。こうして見ると天乃原さんも出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいるというか、女性らしいスタイルをしているな……。
……ん? お、俺は何をじっくり見ているのだろうか。
「……赤坂さん、そんなに胸やお尻ばかり見ても中は見えませんよ」
「……ええ!? あ、ご、ごめん! そういうつもりはなくて……」
「……赤坂さんも、えっちですね。でも男の子だから仕方ないと思います」
俺は頭の中でボフッと何かが爆発したような気分になった。
「これけっこう可愛いかなと思うのですが、どうでしょうか?」
「あ、う、うん、俺も可愛いと思うよ……あはは」
「よかったです。じゃあこれにします。また着替えますね」
そう言って天乃原さんがまたカーテンを閉めた。中から「よいしょ、よいしょ」という声が聞こえる。それもなんだか可愛らしいなと思った。
「お待たせしました。これを買うことにします」
試着室から出てきた天乃原さんは、笑顔で嬉しそうだった。
その後、お会計をして、俺たちはお店を出た。
「いいお買い物ができました。赤坂さん、ありがとうございます」
「いえいえ、俺はあまり役に立ってないような気もするけど……」
「そんなことはありません。色も教えてくれましたし、水着も可愛いと言ってくれました」
「そ、そっか、それならよかった……あ、海に行くなら、俺も水着を買わないとなぁ」
「そうですね、今度は赤坂さんの水着を見てみることにしましょう」
今度は男性ものの水着を見てみることにした。そちらも色々あったが、「これなんかどうですか?」と天乃原さんがとった、黒色がベースで赤色のラインが入ったショートパンツタイプの水着を買うことにした。
「あれ? 赤坂さんは試着しなくて大丈夫ですか?」
「あ、うん、サイズは分かるから、大丈夫……かな」
「そうですか、赤坂さんの身体が見れるかなと思ったのですが、当日のお楽しみにしておきますね」
俺はまた頭の中でボフッと何かが爆発したような気分になった。
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