ファンベル王国

第29話 店を従業員に任せて他の町へ行ってみたい。

数日間の間、従業員にお店を任せても問題が無かった……もう多分、任せちゃっても大丈夫じゃないかな?従業員同士も優秀だし接客も上手くやっていたし。


更に数日間は、様子見で店に顔も出さずに様子を見たけど問題なしと判断した。

 

せっかくの異世界だし冒険をしてみたくなった……いや違った旅行ね。格好良く言ってみただけで冒険なんてするつもりは無いよ。

 

ちなみに冒険者に勝手に登録されて……いきなりSSSクラスになってて意味が分からなかったけど、お店に来ていた冒険者に説明をしてもらった。



D級が子供たちがなる冒険者予備軍らしい。


C級が初級で駆け出し冒険者で登録すると、ここからスタート。


B級が一般的で数も多く、強くもなく弱くもなくと言う感じで一般的な冒険者だ。


A級が上級冒険者で凄腕の冒険者で、知識もあり難しい依頼をこなしてお金もあり、色々と装備を整えて身なりもキチンとしていて憧れられる人が殆どA級だ。


S級は現在では最上級冒険者で王国内でも2人しか居ないらしい。


SS級は王国最上級で、ここ数十年間は居ないらしい。


SSS級は英雄級冒険者で今までは、ここまで上り詰めた人はいなかったらしい……


 

国王が認め、皇帝にも認められて初めてSSS級になれるらしいのだけど?国王が認め、ミリアが認めたのでSSS級になってしまったらしい。


その後に、国王と王都の冒険者ギルドのギルマスがSSS級にしてしまったと皇帝に報告をして問題ないか確認すると「娘の命の恩人で冒険者、王国軍で数年も掛けて討伐隊を出して、討伐を出来なかったモンスターを単独で複数のモンスターを討伐出来たんだ、何が問題なんだ?」と逆に聞かれたらしい。


という事で皇帝も認められて正式にSSS級冒険者になってしまった。俺には使う事が無い冒険者カードだけどね……

 

俺が取得したクラスより上があるらしい。


SSSS級というのが存在するらしいけど話に出てくることは殆ど無いらしい、とても実現するのが難しいからだという。


その内容が皇帝、各国王が功績を相応しいと認められた者ということだった。


うん……必要ないでしょ。何か良い事があるのかな?名誉だけでしょ?入国税はミリアと一緒に行動していれば必要ないし……税金でも免除してくれるのかな?でも、そこまでお金に困ってないし……


 

リビングに居たミリアに話しかけた。


 

「他の町というか国も見てみたいんだけど……」


「そうですわね……わたしも、この町にも飽きましたわ」


「ミリアは家に帰らなくて良いの?」


「宮殿に帰りますと……中々、外に出れなくなってしまいますわ……」


 

あぁ……溺愛されてるし外に出させてもらえないんだろうな。


 

「明日には出ようかなって思ってるんだけど」


「明日ですか……良いですわね」


 

ミリアがメイドさんの方を見ると、慌ただしく用意が始まった。


いやぁ……軽い旅行気分だったんで、ミリアが一緒に付いてくると思ってなかったのでメイドさん達には悪い事したな……

 

ぶらりと1週間くらい旅行して帰ってくる予定だったんだけどな~


町に飽きたと言われると、この屋敷にはしばらく戻ってこないんだろうな……


 

「ユウヤ様は準備はお済みなのですか?」


「うん。終わってるよ」


「お早いですわね」


「だって持ち物って殆ど無いし……」


「そういえば……ユウヤ様の持ち物は、服と剣だけですわね。お部屋もキレイなままですし」


 

うん。不味い……話題を変えよう……


 

「次は、どこに行こうかな~隣の国かな?」


「そうですわね……フェンベル王国でしょうかね。わたしのお友達が居ますわ」


「へぇ~ミリアの友達か……可愛い女の子なんだろうね」


「え?いえ、男の方ですわ」


「そ、そうなんだ……」


 

え?ミリアに男の知り合いじゃなくて友達?なんか……嫌な感じ……ヤキモチってやつかな……そりゃ可愛いし男の友達もいるだろうね。


 

「仲が良いんだ?」


「そうですわね。小さい時から良く遊んでいましたわ」


「そっか……」


「ミリアム王子っていう方ですの。お優しくて一緒に居ると楽しくて、それに面白い方で……」


「あ、俺……店の方と町を少し見てくるわ」


「そうですか。わたしもご一緒しますわ」


「大丈夫だから。一人で歩いていくよ」


 

うわ。強引に出てきちゃったよ。あ~どうしよう……気まずくなったかな?あのまま聞き続けるのは苦痛だったし仕方ないよなぁ……。今までに彼女が出来たこと無いし……ヤキモチも初めてかもなぁ。


 

町をブラブラして……夜遅くに帰って夕食も食べずにコッソリと部屋に戻るとベッドに入った。


 

 

翌朝……

 

はぁ……昨日はミリアに悪い事をしたな……反省だな。


やましい事が無いから堂々と話してくれてるんだろうし……


とは言っても苦痛だよなぁ……


 

リビングに行くとミリアが紅茶を飲みながら俺を待っていたのか俺を見ると嬉しそうに声を掛けてきた。


 

「おはようございます。ユウヤ様」


「あ、おはよ」


「昨日は帰りが遅かったようですが……大丈夫なのですか?」


「散歩をしてて帰りが遅くなっただけだよ」


「問題がありましたら言ってくださいね」


「あ、うん……」 

 

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