第28話 従業員を雇って店を任せる準備を進めた。

「遅くなり、すみませんでした」


「いや……丁度、良いタイミングだったよ。これでバカなヤツは近寄ってこなくなったと思うし」


「これをお受け取りください。国王様からです」


 

国王の紋章入りの看板を手渡された。


許可証だけじゃなく国王の紋章入りの看板まで貰えたら更に安心できるな。


 

「そうだ。他にも許可証を取った方が良いの?」


「必要ありませんね。王国の事業となっているので何の問題もありません」


 

はぁ~良かった。もう面倒事は嫌だよ、静かに暮らしたい。

 

そうだ。それと女性の護衛とデューイの話し合いの時間を作ってあげないと。


 

「デューイと今後の話し合いをしてきて良いよ」


 

女性の護衛に言うと気不味そうにしていてデューイは何の事だか分からなそうにしていた。


 

「二人の将来の話をしてきても良いわよ」


 

ミリアの一言で二人は離れた場所に座り話し合いを始めた様だ。


 

「デューイが店に来てくれれば助かるんだけどなぁ~」


「そうですの?」


「力仕事を任せられるし、店の護衛も出来るし信用も出来るでしょ?」


「そうですわね……女性の護衛が一人減るのはツライですがユウヤ様のお店に移動するだけですし。それにデューイは退職って訳では無いので問題ないじゃないかしら?」


「そうなの?」


「ええ。ユウヤ様は王族で王子様になられたのですよ?その護衛と王国の事業の手伝いをしているので問題ないですわよ」


 

ああ!そうだった。王子になったんだった。そうか……王国の事業になってたんだよな……


 

「ユウヤ様の専属の護衛兼お付きにすれば良いと思いますわよ」


「さすがミリアだね~」


 

二人が話し合いをしてる間に、許可した人だけが使える異次元収納をアイテムボックスを2つ出した。この2つは繋がっていて、一つは店の居住スペースに置いて秘密にして限られた人にしか教えない。盗まれたところで使えないので被害はない。

 

在庫がなくなれば、もう一つは俺が持っていて離れていた場所に居ても補充出来るようになるし。在庫が無くなりそうになったらメモを入れてもらえれば連絡も取り合えるし良いんじゃない?


 

俺が使っていた小さい倉庫部屋に設置をしておいた。


さっそく収納に商品を山程入れておいた。準備は済んだ。


 

二人の話し合いも終わり笑顔で二人が戻ってきた。


 

「どうなった?」


「はい。お店の手伝いを二人でする事にしました」


「王国の兵士を辞めるのは勿体ないが仕方がない」


「辞めなくても大丈夫そうだよ。俺の護衛兼事業の手伝いとして移動って形にすれば問題ないんじゃない?大隊長を続けるのは出来ないけど……王国軍の籍は置いたままで居られるよ」


「そりゃ助かる。繋がっていれば今後も役に立つし」


「貴方の方も、わたしからユウヤ様の護衛兼、わたし達のお店の手伝いという形ですから移動ですわね。退職ではありませんわね」


「有難う御座います。ミリア様」


「俺も助かりました。ユウヤ王子殿下」


 

うわっ。ユウヤ王子って恥ずかしいんだけど。マジで!


それを聞いてたミリアがニコニコになった。


 

「そうですわね……ユウヤ王子様♡」


「やめてって……恥ずかしいし!」


「どうなされましたの?ユウヤ王子様♡」


 

うわ。こういう時は反応したら……面白がられて、しばらく続くから無視だ無視。


 

「何でも無いよ……それより王様に報告しないとね」


「わたしが手紙を書いておきますわ」


「ありがと。助かるよ」


「二人とも今から働いてもらいますからねっ」


「はい」


 

異次元収納の使い方を2人に教えて、その中に売り上げも入れてもらうことにした。

 

給金は月に一回を出す事と初めにメイドさんから聞いた金貨1枚出すと言うと驚いて二人は固まっていた。


ん?何で?安すぎた?


俺が困っていると・・・デューイが耳元で教えてくれた。


 

「払いすぎです!店の店員の給金ではないですよ。それでは王国の役職のある人の給金になってますよ」


「まぁ……役職付いていた大隊長を雇うから二人は良いんじゃない?その分働いてもらうよ、店の護衛や品出しとかね」


 

ニヤっと笑っておいた。特に理由はないけどね。


 

「では……有り難く頂いておきます。出来ることなら何でもやりますので何でも言ってください」


「有難う御座います……」


 

メイドさん……話が違うんですけど……?


ミリアに聞くと帝国と王国の貨幣価値が多少違うそうだ……それも説明しておいてよ。

 

お金を扱うので信用していない訳じゃないけど魔が差したという事も考えられるので販売数の報告。売り上げの報告。売上金の現金を収納に入れる人の3人別々にした。

 

一通り仕事内容とやって欲しい事を説明をしたので、これからは、俺の自由時間になる。

 


状態異常の治癒薬も追加しておくかな。毒や麻痺等は治癒薬では治らない。治癒薬で治るのは外傷は治るけどステータス異常の毒や麻痺は治らない。毒や麻痺等は状態異常の治癒薬でしか治らない。状態異常の治癒薬は価格は同じだけど需要の方は、そんなに無いし保存可能の期限が短いと買ってくれ無さそうなので半年に設定した。

 

それと店の近くに従業員専用のアパートを建てて、もちろん相場よりかなり安くして貸している。無料でも良かったんだけどね。

 

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