第9話 冒険者ギルドで治癒薬等の販売許可が出た。
「ギルドマスターは居るのかしら?」
ミリアが受付嬢に話し掛けた。
「はい?まぁ〜居りますが?約束をされていなければお会い出来ませんが?お約束はお有りでしょうか?」
受付嬢がミリアの普通とは違うオーラを感じたのか俺との対応と違うんだが?
「手紙を届ける事は出来ますわよね?急ぎの件だと仰って頂けるかしら」
「はぁ……分かりました」
ミリアの上からの口調で受付嬢も圧倒されて素直に従い席を立ち手紙を届けに行ってしまった。
しばらくするとギルドマスターなのか男性職員が慌てて出てきて受付に並ぶ人達を見回して、後から追うようにして来た受付嬢に誰なのかを聞いているようで受付嬢が指をこちらを差した。
「き、君達が、この手紙を?」
俺は知らないのでミリアを見た。
「ええ。そうですわよ。何か?」
「この手紙は、どうやって手に入れたんだ?どういう経緯で書いて頂けたんだ?本物なのか?偽物だとしたら重罪だぞ!?」
ん?ミリアは何の手紙を渡したんだ?誰からの手紙を渡したんだ?この慌て方は……とても偉い人からの手紙だよな……領主様からの手紙か?だとしたら父親から書いてもらった手紙か。さすが貴族のお嬢様だな……
「そんなに、まくし立てられましても困りますわ」
「平民の君達が頂けるような手紙では無いだろ!」
「ですが本物ですわよ?封印の印と手紙の紙の透かしを見れば分かりますよね?」
ん?何の話をしているんだ?話について行けないんだけど……ミリアが誰か偉い人から手紙を受け取って届けたのかな?
「それは確認した……本物だと鑑定結果が出たが……信じられないだろ。この様なギルドへわざわざ……お手紙を?」
「ならば問題ないんじゃないのかしら?内容も命令ではなくてお願いですし。どうなさるのかしら……ギルドマスターさん?」
「……はぁ。後々、他のギルドと面倒になるので、あまり許可を出したく無いのだが大きな援助をして頂いてるので断れないよな……はぁ……。ギルドマスターの権限で販売の許可をする。今から好きに売って良いぞ……後で許可証を発行して受付嬢に届けさせる」
そう言って不満そうに部屋に戻って行った。
興味津々な受付嬢が目を輝かせてミリアに話しかけた。
「ねぇねぇ〜どうやったの?あの手紙は本物なの?誰からのの手紙なの?」
「ここのギルドは秘密の厳守が出来ているのかしら?」
受付嬢が我に返り真面目な顔になった。
「失礼しました。あの……いつも堂々としているギルマスが慌てた様子だったので、つい興味が出て浮かれてました」
「面白半分で知らなくても良い事を知ってしまって命を落とすこともあるので気を付けなさい」
受付嬢がドキッとした表情になり俯いてしまった。
「はい。ご忠告有難う御座います」
明らかに受付嬢の方が歳上で20代前半じゃないのか?なんだろ……ミリアは平民の服装をしていても威圧感というかオーラが違う気がする。さすがお貴族様。
「商売の許可を頂きましたよ。ユウヤ様」
俺と話す時は年相応の喋り方でオーラも威圧感も無いけど。
「悪いね。商売に付き合わせちゃって」
「ご一緒できて嬉しいですわ」
あ、そうだ!1日限定で持続するお試しの即効性のある美肌効果の化粧水を配ってみようかな……小さい小瓶に入った物を10本をお礼として担当した受付嬢と数人と冒険者の女性に配った。
効果は肌のダメージ回復と、一時的に若い時の肌に戻る効果を付与しておいた。
皆、疑わしそうな表情をして、その場で使っていた。即効性があるが持続するのは明日の今頃には肌の若返り効果は消えるので元の肌に戻ってしまう。
効果が実感が出来れば、やめられなくなる商品になるんじゃない?やめたからって副作用があるわけじゃなく元通りの肌に戻るだけだし、禁断症状もないし……死ぬわけじゃないけど若返りは女性にとっては魅力的だよな多分。
多分だけど人気が出れば偽物が出回ってくると思うので、空き瓶を利用して販売されても信用に係るので使い切ると瓶は消滅して消えるように設定した。魔法が無い世界なので真似は出来ないと思う。
それと偽物が作られないように見た目にも薄い透明なピンク色の液体で、ほのかにピンク色に光るようにしてあるので、これも真似が出来ないと思う。
しばらくして受付嬢に近寄り聞いてみた。
「使ってみました?」
「うん。使った!なにコレ!?スゴイんだけど!子供の時の肌に戻って・・・ぷにぷにして、しっとりしてる!最高~♪」
「説明をした通りですけど、持続するのは明日の今頃までですよ。今の技術ですと、これが限界なんですよ」
「そうなの?うわぁ……値段は?」
「先程のサイズの瓶で銅貨20枚です。大瓶ですと銀貨6枚で33日分で3日分お得ですよ」
「あぁ・・・大瓶が欲しいけど給与日前で厳しいんだよね。給与日まで小瓶で我慢する~明日も来るんでしょ?」
「予定が無ければ来ますよ」
「えぇ〜なによそれ……。来てよ~ねぇねぇ~お願いっ」
服を掴まれて揺すられていたらミリアが頬を膨らませて怒った表情で来た。
「ユウヤ様。何をされてるのかしら?」
「えっと……見ての通り商売だけど?」
「わたしにはイチャイチャしてるようにしか見えないのですが?」
「あ、ごめんね~明日も来てほしくて……つい」
「そうでしたの?でしたら……商店街の通りに空き店舗があるので、そちらで商品をご購入をして下さい」
「は、はい。購入をしに行きますね♪」
「え?俺、店舗の契約してないけど?」
「わたしが契約をしておきますので問題ありませんわ」
「え?なんで?」
「そんなイチャイチャするのを見ていたらイライラしてきますわ……」
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新作を投稿を始めました。
「給料の大半を課金に使い続けヒキニートの友人とパーティ組んでいたらゲームの世界に転生して最強になっていた。」
https://kakuyomu.jp/works/16818093080160780889/episodes/16818093080162604051
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