第2話 初めてモンスターに襲われた。
肉って出せるのかな・・・?ゲームとかだとアイテム扱いでアイテムボックスに入ってるよな?ダメ元で試してみる価値はあるよな。
骨付き肉をイメージしてみると手に骨付き肉が出てきた。
マジか!これで食料にも困らないな。しかも調理済みで味付きだし温かいくて旨いし最高じゃん。何でもありだな・・・
「ふぅ〜……食った。食ったぁ〜。満足だ!腹も満たされ体力も回復したし歩くかぁ」
お腹も満たされて、水を飲んでご機嫌で歩いていき道を進む。
更に数時間、歩き山道を歩いていると会いたくないヤツが目の前に現れた。
うわっ。最悪なタイミングじゃん。まだバリアも試してないし・・・戦闘系、体力、早さは普通だし俺に倒せるモンスターのか?
とりあえず使えるであろうバリアをイメージした。
これで本当にバリアを張れてるのか?スゴイ不安なんだけど。これで大丈夫なのか……?
犬のような犬型の大きなモンスターで牛程の大きさのモンスターが襲い掛かってきたが、すごい勢いでバリアに激突して犬型の魔物の方が少しダメージを受けて鼻から血を出していた。何が起きたか理解できない感じで警戒をしている様でバリアから離れウロウロとして襲い掛かる機会を伺っているようで、ひとまずは危険を回避は出来たが倒せてはいないので安心は出来ない。
おおぉ。バリアは使えた!でも……倒せなきゃ我慢比べになるなぁ……
今のところ攻撃は防げているけど犬型のモンスターがバリアの前をウロウロとしていてまだ諦めてはいない様子で、こちらを睨んでいるし逃げても追ってくるだろうし……デカくて素手じゃ瞬殺で殺されるな……
武器あっても俺じゃ扱った事もないし完全に無理だな。魔法が使えれば遠距離で攻撃できれば良いんだけど。武器なら弓矢か?弓矢も使った事も無いし……
バリアがあって安心して考え事をしていたら、バリアの隙間から入り込んできて襲い掛かってきた。
とっさにバリアを張り直すと、俺に迫っていた犬型のモンスターの首がバリアによって切り落とされ首が落ちた。
え?バリアって防御だけじゃ……?え?……おおぉ。攻撃にも使えるんだ?すげぇ……大発見じゃん!じゃあ俺って結構強いかも?俺……すげぇ!
今のモンスターが、どれくらいの強さの位置のモンスターなんだろ?最弱だったら……この先不安だな……でもバリアで簡単に倒せたし大丈夫かも?
その後モンスターが現れても遠距離からモンスターの首をバリアで落として、やっと町まで辿り着いた。
よく考えると町に入らなくても暮らしていけるんだけど。
テントをアイテムで出してバリアを張ればモンスターに襲われる事も無いし。食料も料理をしなくても良いし。 必要な物があればアイテムで出せるし……なんで苦労して町まで来たんだっけ?
まぁ。せっかく異世界に来たんだし山に籠もっていても、つまらないよなぁ。
可愛い女の子、良い友達は欲しいよな。
前世では彼女を作れなかったし……今度こそ欲しい!
まずは、この世界の事の情報収集でもしてみるかな……こういう時は冒険者ギルドか酒場で情報収集だよな~
近くに酒場らしい所があったので入ってみた。
「おい。こんな所に何の用なんだ?親でも、ここに居るのか?」
冒険者風の20代半ばくらいの人に声を掛けられた。
ん?何の用って……酒場だからお酒を飲みに来たって普通は思うだろ?なんなんだコイツは。今回は酒を飲みに来た訳じゃないけどさ。
「この町に来たばっかりで、この町と周りの事を聞きたくて来たんだけど?」
「だったら、まだ子供なんだから広場とかで聞いた方が安全だぞ」
何を言ってんだ?大人が子供に声を掛けてたら怪しいヤツになっちゃうだろ……
ん?そういえば目線が少し低くなってるよな……
「あぁ……はい。分かりました。広場ですね……」
面倒を起こしたくないので素直に酒場を出て……言われた事が気になったので、手鏡をアイテム生成で作りバッグから出した振りをして顔を見ると中学生くらいの可愛い系の男の子になっていた。
はっ?もしかして……「サービスしておくね!」この事だったのか?サーシャの趣味なだけじゃないの?若くなって良いんだけどさ。でも若返り過ぎじゃない?モテそうな感じの顔で有り難くて助かるけどさ。
言われた通りに広場に来てみると賑やかで良いんだけど、知らない人に声を掛けるのって苦手なんだよな……あまり社交的じゃないし。
そんな時に町の入口付近が、ざわつき騒がしくなった。
ん?なんだろ?騒がしいな……ケンカかな?それにしては怒鳴り合いの声は聞こえてこないし、助けを求める声だけだな。
気になって近づいてみるとモンスターに襲われたのかボロボロになった馬車のドアが壊れ中が丸見えで、座席に横たわる豪華なドレスを纏っているが腹部を切り裂かれ内蔵まで達していそうな深い傷で大量の血が滴っていてドレスが血まみれになっていて、顔色は完全に青白くなっていて素人の俺が見ても不味い状態になっているのが分かった。
そんな状況なのに使用人達と護衛の人達が医者を呼んでくれと叫んでオロオロして慌てているだけで、傷を負った少女に誰も近寄らずに処置もしようとしていなかった。
馬車の後方から遅れて負傷した護衛の兵士達も遅れながらも後を付いて来て、辿り着くとグッタリとして馬車の周りに倒れ込み倒れるように地面に横になっていた。よく見ると兵士達も全員傷を負っている様で戦闘の跡の鎧に出来た傷が生々しい。
貴族の娘は何とか、まだ息はしていて医者じゃ治すのは難しいんじゃないのか?っていうか・・・治癒魔法は?回復魔法とか治癒スキルとか治療のポーションは?何で医者なんだ?この世界の医者は特別な能力でもあるのか?
「治癒魔法とかポーションで治さないんですか?」
近くにいた人に聞いてみた。
「チリョウマホウ?何だそれは?ポーションなんて薬草を調合しただけの物で、あの内蔵まで達している傷が治る訳が無いだろ!・・・まぁ、あれだけの傷は医者でもムリだな・・・」
え?剣と魔法の世界じゃなかったの?ポーションも薬草の調合しただけの液体なの?要は、お茶とか栄養ドリンク的な飲み薬って感じなの?
それより早くしないと助からなくなるな・・・
人混みを掻き分けて進んで行き、馬車の中に横たわる少女の元へ駆け寄った。
「意識はあるか?おい!返事をしろ」
貴族の少女に近付き声を掛け体を触って脈を確認した。
「貴様は何者だ!」
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