『人間変性症』 下の9


スリラー捜査官

 『人間が作った料理なんて、失礼ながら、食べられないわ。』


アナウンス

 『べつに、強制はしませんが、人間が作るわけではなくて、すべて、オートメーションです。ごきにも人にも良いものです。』


マーダー捜査官

 『ひとが食べるものに、ごきの食えないものは、まあ、薬関係くらいしかないだろう。』


船長

 『同意見だね。』


マーダー捜査官

 『ほらみろ。』


スリラー捜査官

 『あなたがた、気が合いそうね。』


マーダー捜査官

 『びびっと、きたね。』


船長

 『確かに。』


アナウンス

 『お食事は、生き物にとって、生活の基礎です。まあ、見てから、ご判断ください。食べたくなければ、サプリもあります。では、まだ、見学途上ですが、食堂にご案内します。』


  空中に、矢印が踊った。



   🍛🍢🍣🍱🍲🍥🍶🥩

     ~お食事タイム~



アナウンス

 『お食事に、当博物館の、ツエー・デー・レン・イケコ館長が、ごいっしょしたいと申しております。人類です。』


船長

 『む、なんだか、聴いたような。ま、 結構ですな。』


マーダー捜査官

 『ぼくらも、同意します。』


アナウンス

 『アーニーさんは?』


アーニーロボさん

 『わお。同意しますが、ぼくは、食べないよ。』


アナウンス

 『もちろん。』



   館長現る。


船長

 『あなたは、たしか、地球総督。』


館長

 『お久しぶりですね。船長さん。通称は、マダム・パールです。顔見知りがいるのはうれしいですね。』


船長

 『あ、あの、冷淡マダム。いや、失礼。しかし。いや、失礼だが、おいくつ?』


館長

 『まあ、わたくしは、いわゆる、クローン人間です。歳は、あまり、関係しません。必要なときだけに、現れるのですから。しかし、明確な意識や記憶があり、判断力があります。』


   配膳ロボット現る。


配膳ロボット

 『あ、冷製スープれす。材料は、各種お野菜れす。』


マーダー捜査官

 『うまそうだな。』


船長

 『久しぶりのまともな食事だ。』


館長

 『どうぞ。マナーには反するかもしれませんが、お話ししながらいただきましょう。』



      🍜









 


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