『人間変性症』 下の8
アーニーロボさん
『船長が、来る、と、言っています。体調は、すこぶる良くなったとのことです。』
間もなく、船長やってきた。
船長
『これはこれは、珍しいひとがいるな。』
アーニーロボさん
『‘’地球の‘’マーダー捜査官と、スリラー捜査官です。船長。』
船長
『地球の、か。まったく、政治やの連中はなにをやったんだ。』
アーニーロボさん
『アナウンスさんが、詳しいです。』
船長
『あなうんす?』
アナウンス
『わたくしです。シンヤーマ船長。』
船長
『やっとまともに呼んでもらえたな。なぜ、知ってる?』
アナウンス
『あなたは、地球新政府発足以前に宇宙探査に出掛けました。しかし、なんらかのトラブルにみまわれて、相対論的な時間のロスを招きました。その事情は、秘密にされています。あなたが居なかった間に、人類は、生き残りのために、ごきとのハイブリッドに自ら変化しました。地球は、もはや、予想通り、急激に貴方のような旧人類には住めない環境になっています。日中の気温は、一部を除き、60度に達します。おそらく、やがて、地球は金星に似た環境になります。ただ、SF的に急速にですが。ごき人類も、つかの間の夢なのです。』
船長
『わかってて、やった、というわけ?』
アナウンス
『そうです。まあ、最後のあがきです。つまり、あなた方の飛行は、そのあがきのひとつの手段でした。ごき人類をもとに戻すためには、それを実行する旧人類が必要だったからです。まあ、その後の技術の進歩が、可能性を広げましたが、残念ながら、ごき人類は、記憶を継承しなかった。それは、第二代ごき大将の、策略でしたが。あなたに先行していた宇宙船ターキの科学主任ジポックさまだけが、すべての真実を知っていましたが、どうやらターキ内部で深刻な反乱が起こり、良く分からないまま、最後には、この近くに墜落しました。』
船長
『ぼくは、計画の部分品?』
アナウンス
『はい。』
船長
『きみが、ボスなのか?』
アナウンス
『わたくしは、アナウンサーにすぎません。よろしければ、みなさんでお食事を。船長さんには、そのあと、面会の予定があります。』
🙇♀️
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