『人間変性症』 下の2
アーニーさん、月の表側の、日本で言えば、うさぎさんのお耳の下にある顔に当たる部分を目指したのである。
アーニーさん
『あらら、なにかが確かにぶつかったような。しかし、これは、隕石のようなものではないな。宇宙船の燃料の痕跡がある。しかも、アーニーさんよりかなり大きいタイプ。大型の宇宙船だよ。ターキなら、合致するな。でかい、純粋核融合ワープエンジンを搭載していたしな。』
アーニーさん、荒れた月の大地を見ながら着陸地点を探した。宇宙船らしき残骸も発見したのだ。すると………
『あ、あそこ。ポアロン11号の着陸船がある。よかった。かな……。あのあたりだ。うん。地下に何かあるぞ。あきらかに、宇宙基地になっていたんだ。間違いない。降りよう。』
マーダー捜査官
『月に降り始めたぞ。』
スリラー捜査官
『信じがたいわ。』
マーダー捜査官
『良くできた、映像だね。』
スリラー捜査官
『まあね。』
マーダー捜査官
『そとに、出してもらおうよ。』
スリラー捜査官
『当然よ。』
アーニーさん、しかし、何事もないかのように、すんなりと着陸したのであった。
スリラー捜査官
『あまりにも、普通すぎるわ。あきらかに、やらせよ。』
マーダー捜査官
『普通すぎるのが、なんで、やらせなんだよ。』
スリラー捜査官
『月に降りるとなれば、降りるより、落ちる、よ。いかに、重力が小さくとも、こんなものが簡単にはおりられないわ。ごきは、なんども着陸に失敗していて、うまくいっていないわ。』
マーダー捜査官
『人類は、達成していた。』
スリラー捜査官
『ごきにできないことを、人類なんていう、オカルト世界の生き物が達成していたなんて、侮辱よ。』
マーダー捜査官
『それは、ごき的偏見だよ。』
スリラー捜査官
『明快で客観的視点よ。』
アーニーさん
『え、お楽しみ中恐縮でありますが、無事に月に、着陸しました。自律着陸確認装置にて、周囲の安全点検をしますから、そのまま、しばらく、月の風景をお楽しみください。』
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