『人間変性症』 下の1


 宇宙船アーニーさんならば、月までは、ゆっくり飛んで2時間かからない。


 あまりスピードを上げると通りすぎてしまう。


 さすがのスリラー捜査官も、宇宙空間の光景には、やや閉口したが、まだ、信用はしていない。



スリラー捜査官

 『良くできた映像ね。』


マーダー捜査官

 『きみらしいよ。でも、いいかい? ごきを人間に変成するテクニックがあるかい?』


スリラー捜査官

 『あんな、光の渦の中よ。なんでもできるわ。』


スリラー捜査官

 『ぬいぐるみ、とか? 🐻コラ!』


マーダー捜査官

 『着ぐるみのことだろ?』


スリラー捜査官

 『まあね。よく調べさせてもらうわ。つまり、月に着いたらね。』


マーダー捜査官

 『ほう?』



 アーニーさんは、何も言わず、こう告げた。


アーニーさん

 『宇宙船は、月の、トランクイロン地域に着陸します。はるかなむかし、ポアロン11号が着陸さ、しました。いまでも、その船体は残っているはずです。どうやら、その近くに、人類は博物館を建てたようです。まあ、隕石とかぶつかっていなければ。』


マーダー捜査官

 『一昨年、ごきの顔、といわれる所に、なにかがぶつかったよ。』


アーニーさん

 『なんと。ごきの顔?』


マーダー捜査官

 『触角のしたあたりだ。』


アーニーさん

 『げ。まずいかも。』



      😖



 


 

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