第3話


「私はさくと勇者様を召喚した神です。さくと勇者様のことはもう全部知ってます。」

「、、全部?」

「───はい。」


ベスタの表情は真剣だ。

一点の偽りのない顔。

これはちょっと危ない。

引き出しの中に隠しておいた俺の秘密のビデオボックスが、

ベスタに。。


「たとえば、さくと勇者様の得意とか、趣味とか、好きな女性のタイプ~」

「ふう。。」

「うん?なんですか?」

「いや、なんでもない。]


 なんだ、そんなものか。

 ベスタのサファイアのみたいな青い目が光っていた。

 それと、空気が重くなった気がした。

 本当に、『神』っていうのなのか。すごい。

 空虚な顔をしたベスタはすぐに正気に戻ったのようにまばたきをして俺を見た。


「さくと勇者様の好きなタイプは……あれ?私?」

「うん?」

「へぇ~私みたいな可愛い女の子が好きなタイプですね!ふふ、さくと勇者様もも~人を好きなのが早いです~」

「えっ?!ど、どゆこと?」

「私も実は、さくと勇者様みたいなかっこいい人がタイプなので、、、えへへ。私、気になります。」

「--!」


 ベスタのほおがちょっと赤くなった。

 ええ。

 俺、この子がすき?。。

 そんな……!

 俺はずっとえりかちゃんのことが好きだったはず。

 けど、ベスタは正直言うと、すごくかわいい。

 俺は一体どうするべきなのか。

 。。このまま俺はベスタと。。

 ベスタは俺を見て, 真顔で目を閉じて首を横に振った。


「冗談でした。さくと勇者様、揺れてはいけない。……もし私が『勇者様を狙って誘惑する魔王軍の兵士』だったらさくと勇者様はもう、、、、考えたくもないです!」

「冗談するな!」


ところでベスタの赤くなった顔は何か本物みたいに見えたが。。

けど、べスタの通りに、ほんとに俺のことを騙して操ろうとする敵だったら、、俺の命はもう。。


「魔王軍の兵士とラブラブになっていちゃいちゃして魔王軍は「もうどうでもいい!」だとおもって私のことを忘れてしまう、、、」

「なんかその話の結末がおかしくない?!」

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