家にいたことのある大勢の猫たちについて

夢美瑠瑠

第1話



 人間の生活には穀物がつきもので、穀物は貯蔵が効く。




 麦やコメ、トウモロコシ等を栽培することを覚えて、で、狩猟採集の不安定な生活から、定住して富を蓄えていく生活に人類は進歩した。




 だが、こういう穀物庫には往々にしてネズミが出没して、被害を受ける。そういうわけで、ネズミ除けとして猫を飼う習慣が広まった…理にかなった成り行きです。




 一方、「虎を撫でたらどんな感じかを知りたく思った人が猫を作った」とも言う。




 起源はそうだったかも?ですが、今は愛玩動物として猫を飼う人が多い。猫は、動作がかわいらしくて、見ているだけで「癒し」になる。実際にオキシトシンというホルモンの分泌が盛んになるらしい。幸福感を増すホルモンらしい…




 ウチも、昔からたくさん動物を飼っていたです。犬猫はもちろん、熱帯魚にリス、メジロ、亀、鶏、鯉、…テンという珍しい野生動物まで飼っていた。夏毛が茶色で、冬の毛が綺麗な黄色というまあ珍獣?だった。




 英語で、土砂降りのことを「rain cats and dogs 」というが、まあそういうにぎやかな感じだった。




 猫の多頭飼いをしている人というのはたまにいて、よほどの猫好きだろうが、マネしたいとは思わないし、できない。




 今は一匹だけアメショの女の子がいますが、世話をするのも、気を配るのも大変といえば大変で、自分もおじんなので今の猫ちゃんが最後の猫かもしれない。




 今の猫は純血のアメショで、血統書付きで、性格もいいし、賢い賢いと褒められる優等生です。言葉がかなりわかるし、テレビをじっと観ていたりする。眠っていて、目が覚めた時に、ボクが猫ちゃんを見つめていたことに気づくと幸福そうに微笑んだりします。この話をすると「本当?すごい!かわいいー」と驚かれたりします。




 そういういいネコばかりではなくて?過去には雑種ばかり色々飼っていて、野良猫が居ついたのばっかしですが、猫のそういうただのエピソードというのははてしのないくらいにたくさんまああって、きりがないので…




 結論から言うと、猫を飼うことには、ボクはメリットが多い、メリットしかない、そう言い切りたいくらいに猫は人間を幸福にしてくれるものだと思う。「とにかく結婚せよ。よい妻を得れば幸福に、悪妻を娶れば哲学者になる」といったのはソクラテスで、「人生の秘訣は生きることだ」と、アリストテレスが言ったのとほぼ同じ意味で、つまり何事も実際に体験するのが肝心で、猫の良さもそのほかのあまたの人生経験同様に唯一無二で得難くて、そうして平凡な時間もなんだか黄金の時間?そんな風な素晴らしい珠玉のポエムに変えてくれる…そういう錬金術の「賢者の石」もようなもの、それが猫という神秘的な生き物という気がします。




 猫は怜悧、妖艶。それでいて無邪気で愛らしい。


 クレオパトラと楊貴妃と小野小町の良さを全部集めたみたいな?そんなファム・ファタールだと思います。  


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