27.マルコビッチ

〘レフト、絶対ぜったいうなよ!〙〘たりまえだ、ライト!〙

 あやしげなヤツには、絶対ぜったいおしえられない!

『さぁ?らねぇな。ところで、おまえこそ何者なにものだ?イヌ……か?』

本当ほんとうらないんだな?うそだったら、さきほどまで一緒いっしょにいた人間にんげんどもをおそうぞ』

『な、なんだとっ!!』『ふざけるな!やるぞ、ライト!』

 ツインズは、激怒げきどした!!れんくんに危害きがいくわえるなど、絶対ぜったいゆるさない!

〖ツインズ・シザーズ〗!!

 ツインズは左右さゆうわか速攻そっこう!!

 得意とくいはさちでソイツにいた!!

 しかし……

『な、なんだとっ!』

 双子ふたり攻撃こうげきに、ソイツはビクともしない。まったくダメージをあたえることができなかった。

なんだおまえら?全然ぜんぜんきかないぞ?攻撃こうげきってのは、こうやるんだよ!』

 ソイツは、ライトのあたまいつき、げ、地面じめんたたきつけた!

『ギャワンッ!』『ライトォ!』

 つづけて、レフトをライトのうえたたきつけた!

 双子ふたりは、かさなったままつことすらできなかった。

『フンッ、よわすぎる。もういい、ほかさがす』『ま、て!おまえ何者なにものだ?』

おれの名はマルコビッチ。それ以外いがいうつもりもない』

 ソイツは、ゆっくりとあるきそのった。


 そのころ、ラングレンとフォンダはまだ集会所しゅうかいじょのこり、はなしをしていた。

『しかし、まいったな。たしかにハサウェイのヤツはつよい。だが、ご主人様しゅじんさまとふたりだけであのやまはいるのは危険きけんすぎる』

『そうね。ウェズリーにまれたおなかなおってないし……』


 カサッ

『っ!!だれだ?』

 ラングレンは、草葉くさばかげにいる動物どうぶついた。

『こんばんは、お2匹ふたりさん』

 くさをかきけててきたのは、ちいさめのイヌ動物どうぶつだった。しかし、イヌ……ではない?そして、ただならぬ気配けはいかもしていた。

『いやぁ、じつ人間にんげんどもとそのイヌさがしててねぇ……。しららないかい?』

 ソイツはニヤリと不気味ぶきみ笑顔えがおをみせた。

 ラングレンとフォンダは、かお見合みあわせた。



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