⑭風神と雷神

 イヌかな?あれ?カラダがけてる?!まさかオ、オバケ?!2とうは、ボクのことをじっとている。

風神ふうじん!あの人間にんげん我々われわれのことがえているようだ!』

霊力れいりょくつよ人間にんげんはたまにいる。めずらしいことではないぞ、雷神らいじん』『ああ、たしかに。そうだな』

風神ふうじん雷神らいじん?キミたちはどうして屋根やねうえに?ボクによう?」

『な、なんだと!!こやつ、我々われわれ言葉ことばかるのか?!』

『こいつはおどろいた……』

『クソッ!人間にんげんどもにわれらの存在そんざいがバレたら面倒めんどうだ!』ガルルルッ!!

「くっ、ヤバい!!」

 雷神らいじんが、キバしボクにむかかってんできた!

 みつかれる寸前すんぜん、ボクはがってキバをかわしたが、カラダをぶつけらればされた!

 ボクは、すぐさまがり、片膝立かたひざだちで体勢たいせいととのえた。

われ攻撃こうげきをかわしただと?!』

 雷神らいじんまるくした。

つぎはずさん!くだいてやる!!』『雷神らいじん、やめろ!』

 風神ふうじんめようとしたが、ときすでにおそし!雷神らいじんは、ふたたびボクをおそってきた!

 ヤバい!どうする?

 ボクは、すこはなれたところまきつけた。よし!あれだ!ボクはまきめがけてんだ!

 まきつかむと、カラダを回転かいてんさせて体勢たいせいなおした。

 雷神らいじんは、攻撃こうげき二度にどもかわされたことはげしく動揺どうようした。

『また、かわした!き、貴様きさま一体いったい何者なにものだ?クソッ!つぎ本気ほんきでいくぞ!』

 雷神らいじんは、三度みたびボクにキバけた!

「さっきよりはやいっ!」

 ボクは、けることはかなわず、まき雷神らいじんキバめた!しかし、雷神らいじんは、ものすごいあごちからキバませる!

 どうしよう?このままじゃまきれそうだっ!

 パキッ……パキパキッ

 ヤ、ヤバい!!もうダメだ!!

 まきが……れる!そう覚悟かくごした瞬間しゅんかん……

 あおほのおまきつつんだ!

 ボンッ!

『な、なんだとっ!?』

「うおぉぉぉおっ!!」

 ボクは、渾身こんしんちから雷神らいじんかえした!

『カハッ!』雷神らいじんキバまきからはずれた!

 さらに、あおほのおおおきくがった!

 ヴォンッ!!

 雷神らいじんは、危険きけんかんり、バックステップで距離きょりった!

いまだっ!」

 ボクは、青白あおじさかまきを、雷神らいじんけてげつけた!

 シュッ!!

 しかし、たる寸前すんぜん風神ふうじんかぜのようにんできて、雷神らいじんくわまきをかわした!

雷神らいじん退却たいきゃくだっ!』

 そうえると、2とうしろけものは、夜空よぞらかい、ながぼしのようにってった。

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