46.大神様

「そうだったんだ。それはスゴイことだね!陽菜ひなちゃんリスペクトだよ!」

「やだ!やめてよハルトくん!」

 陽菜ひなちゃんは、ほお桜色さくらいろめてボクから視線しせんをそらした。

『ちょっとてぇ!そこのデカいオオカミ!おまえだろ?石段いしだんでハルトになにかしてたのは!』

如何いかにも、われだ。しかし、なにもしてはおらぬ。ただ、確認かくにんをしたまで〗

確認かくにん?てか、おまえなんでスケルトンなんだよ?何者なにもんだ?』

「おい、ハサウェイやめろよ!」

『うるせぇ!ハルトはだまってろ!』

われなどない。それより、さま無礼ぶれいくちくとは、ゆるされぬぞ〗

「また、ミコト……だれなの?人違ひとちがいだと説明せつめいしてよ、陽菜ひなちゃん」

「あ、えっ、うん……しんじられないかもだけど、いてね」

 陽菜ひなちゃんは、しどろもどろのまま説明せつめいはじめた。

「この1ばんおおきくてカラダがけてえるのがオオカミの精霊せいれい名前なまえはないけど、みんな大神様おおかみさまんでいるわ(ワタシはオーちゃんとんでるけど)。ちなみに風神ふうじん雷神らいじん大神様おおかみさま分身ぶんしんやまからられない大神様おおかみさまわりに色々いろいろうごいてくれているの」


 【大神様おおかみさま

 ひとれるほどおおきくて、しろ毛並けなみ、キリッとしたブルーの風格ふうかくただよっている。


『おじょうさん、たしオオカミはパックで生活せいかつしてるのよね?大神様おおかみさまふくめてのパックなのかい?』

くわしいのね?ボーダーコリーさん!オーちゃんはパックにははいってないの。あくまでも精霊せいれい。パックのアルファがここにいるサウスとノース」

『アルファだとっ!そりゃつよいワケだ……』

「それと、そのどもたちが3とう。とてもいづらいのだけど、そのたちがみんなをおそった、マルコビッチ、オルドマン、ブシェーミなの」

なんだとっ!そりゃどういうことだ?』

 ラングレンは、こえらげた。

「ブシェーミたち3とうは、とても素直すなおでイイなの。でも、それを逆手さかてられて邪神じゃしん天迦久神アメノカク洗脳せんのうされた」

「アメノカク……あのしろ鹿しかのバケモノに?!」

「そう。ニホンオオカミをほろぼした邪悪じゃあくものである人間にんげんどもを駆逐くちくせよ!われがそのたすけになる。ってね。たしかに人間にんげんつみをおかした。だって食物連鎖しょくもつれんさこわしたから……」









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る