44.あらたなオオカミたち

 ……ト……ルト……ハルト!

 ボクは、ハサウェイのごえました。

かった!みんな、ハルトがきたぞ!』『ハルトさぁん』

 1、2、3、4、5、6、……全員ぜんいんいる!みんなたすかったんだね!

 よろこんだのもつかの、ボクはいまいる場所ばしょ違和感いわかんおぼえた。たしかにやまなかにいるのだけど、なぜかとおくの景色けしきがゆがんでえる。みんなもそうえていた。

 しかし、とても居心地良ここちよい。

 草木くさきかこまれた綺麗きれいいずみあたりにはうつくしいはなみだれている。

『ここは一体いったい……』『おなやまなかとはおもえないな』レフトとライトも不思議ふしぎそうにくびかしげた。


『おまえたち、どうやってここへ来た?』

「っ!!」

 ボクたちは、一斉いっせいこえのしたほういた。そこには、なんと……2とうのニホンオオカミがいた!

『オオカミのヤツら、一体いったい何頭なんとういやがるんだ?』

 ハサウェイは、ピリピリとめた様子ようす身構みがまえた。

『ハサウェイ、オオカミは行動こうどうするの。何頭なんとういても不思議ふしぎじゃないのよ』


【パック】

 オオカミのれ、家族かぞくれのなかもっともつよオスメスがアルファとばれる夫婦ふうふとなり、どもや仲間なかまたち数頭すうとう行動こうどうするんだよ!


『てことは、おまえらアイツらの仲間なかまか?』

『アイツら?わたしがおまえたちに質問しつもんしているんだ、答えろ。どうやってここへはいった?』

はいる?それはどういうこと部屋へやじゃあるまいし……」

『もういい、やからめ!わたしたちがはらってくれる!ガァルル!!』

 2とうのニホンオオカミは、きばおそってきた!1とうはラングレン、もう1とうはハサウェイに攻撃こうげきをしかけた!

 ラングレンは、びかかってきたオオカミに

 オオカミはそれをするりとかわし、ラングレンのかたいついた!

『グ、グオオッ!』

 ラングレンははらおうとするがビクともしない!かたキバがくいみギリギリとおとてる!

 そのオオカミは、仲間なかまなかで1ばんパワーのあるラングレンさえも簡単かんたんさえつける!

〘コ、コイツかなりつよい!いままでのオオカミとはくらべものにならん!〙

『ボス!いまたすけ……』

『バカヤロウ!これは1たい1の勝負しょうぶだ!邪魔じゃまをするな!』

『ほぅ、漢気おとこぎはあるようだな』

『おまえめられてもうれしくないわ!ウオオオッ!!』

 ラングレンはちからしぼって、かれながらはしした!そして、おおきないわにオオカミをたたきつける!

『チィッ!』

 しかし、オオカミはぶつかる寸前すんぜんラングレンからはなれた。





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