41.軍師の決断

 そのころハサウェイオレさまたちはかわ到着とうちゃくしていた。

『フォンダ、かわなにをするつもりだ?』

なにって、むのよ』

 オレさまの質問しつもんに、フォンダはサラッとこたえた。

『おい、むって……およげるのはクロードだけだろっ!オレさまたちはおぼれちまうぞ?』

『アンタはおバカねぇ。アメノカクはこのやまんでるのよ。このまま山中さんちゅうげても、すぐにつかって全員ぜんいんやられてしまうわ。だったら、いちばちかわんで、やまふもとまでくだるしかない』

『なるほど、さすがはフォンダ!そうだな、やるしかねぇ!』

『ところでハサウェイ。ハルトさんはどうした?』『まだないぞ?いてきて大丈夫だいじょうぶだったのか?』

『ライト、レフト。心配しんぱいすんなって!アイツは、オレさまのたよれるアニキだぜ!』

 オレさまの言葉ことばいて、みんなあたたかいみをかべた。それからほどなくして……

「おーい!みんなぁ、っておくれよぉ!」

 大翔ボクは、フラフラとちゅうかんだままんで、みんなにいついた。

 しかし、みんなのかお安心あんしんすると、オーラがえて地面じめんちた。

『ハルト、もともどったようだな!』

 ハサウェイはホッとした様子ようす尻尾しっぽった。

 ボクは、フォンダの作戦さくせんいて納得なっとくした。正直しょうじき、アメノカクはつよすぎるし得体えたいれない。たお方法ほうほうがあるのかもからない。

 ただ、およげるのはクロードとボクだけ。ほかのみんなはかわのぞんで表情ひょうじょうくもっている。できるだけ、クロードとボクでフォローしてこう!

『みんな、かわながれてるから無理むりしておよがなくてもすすむ。かわはいったらちからくんだ。そうすればカラダがくから』

 みんな、クロードの説明せつめいみみおおきくしていていた。

「そうだ!みんな、クロードかボクにつかまってよ!そしたらすこしは安心あんしんでしょ!」

『よし!じゃあくぞ、3、2、1』

 ドボンっ!


 







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