34.三つどもえ

『テメェら、ハルトになにしやがった!!』

 それは、ハサウェイだった。ハルトが風神雷神ふたりにやられたとおもい、おそいかかってきた!

 2とうは、ふわりとちゅうかびがり攻撃こうげきをかわした。

雷神らいじん退くぞ』『ああ』

 2とうは、ながぼしのように夜空よぞらんでった。

『アイツらがハルトのってたバケモノか……おい、ハルト!大丈夫だいじょうぶか?しっかりしろ!』

「うーん、あれ?ハサウェイ、おかえり」

 大翔ボクは、まるでねむりからめたようにきた。

『ハァ、かった!バケモノにやられたかとおもったぞ!怪我ケガはないのか?』

「バケモノ?……そうだ!風神ふうじん雷神らいじんは?それに、オルドマンはどこへ?」

『ふう……じん?らい……?それってしろイヌのバケモノのことか?』

「そう!そして、もう1とうオルドマンというニホンオオカミが!」

『ニ、ニホンオオカミだとっ?!あっ!そういうことかぁ!じつは、集会所しゅうかいじょにもたんだ。ちいさいのにやたらつよいヤツだった』

「てことは、2とういるってことか……」

 ふたりの会話かいわに、ってはいものあらわれた。にわさくえ、ボクたちにちかづいてる。

「ハサウェイ……2ひきいるよ!」

『ガルルルッ!おまえら、何者なにもんだ!?』

『おいおい、えるなよ。おれたちのところにもあらわれたぜ。ソイツらの仲間なかまが』

「あっ!レフトとライトじゃないか!」

『なんでぃ!おどかすなよ。またオオカミかとおもったぜ。それで、ソイツをたおしたのか?』

『いや、前脚後脚あしなかったよ』

「これで3とうかぁ……。でも、なぜおそってきたんだろう?オルドマンは、ボクのことってんだんだ。たぶん人違ひとちがいだろうけど」

『いや、さがしているのはオレさまとハルトのふたりだと、ブシェーミってヤツがってたぜ。人違ひとちがいじゃねぇな』

 ボクたちは、バラバラでいること危険きけん判断はんだんし、クロードたちのいる集会所しゅうかいじょかった。

 大翔ボクは、はじめて集会所しゅうかいじょおとずれた。そこには、ピットブル、ボーダーコリー、そしてゴールデンレトリバーのクロードがっていた。

『おー!ハルトさんもたのかい?!え?レフトにライトも!』

 クロードは、うれしそうにしたをぺろりとした。

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