23.白い鹿

 大翔ボクたちは、やまからりてまちもどってた。

『ハルト。あのしろイヌのバケモノ、なんだったとおもう?』

「うーん、うしってたからなぁ。でも、ソイツになにかされたともおもえないんだよ」

『ハルトのってたあおほのおも、オレさまの首飾さがりが発光はっこうしてくのも不思議ふしぎだよな?なに関係かんけいがありそうだ』

『おーい、ハサウェイ!』

 とおくからボクたちにかいはしってくるイヌえた。

なんだ、クロードか』

なんだとは、なんだ!あ、ハルトさんこんにちは』

「こんにちは、クロード。今日きょうはどうしたの?」

じつは、いまから集会しゅうかいがあるんだけど、ハサウェイをれてってもいいかい?』

 ボクは、親指おやゆびてて微笑ほほえんだ。

『ちょうどいい!しろいバケモノのことをラングレンにはなしてくるよ。なにっているかもしれない』

「うん!じゃあよろしくね!はやめにかえるんだぞ、ハサウェイ」

了解りょうかいしたっ!』

 ボクは、クロードとハサウェイにると、おばあちゃんむかかってあるした。

「?」

 なぜかふたりもボクのうしろをいてあるく。みぎへ、ひだりへ、またみぎへ……

「……なに?なんでいてるの?」

『なんで?って、ばあさんもりなんだよ……集会所しゅうかいじょは』

「あ、あっそ……」

 ふたりは、おばあちゃんくまで、ボクとあるくペースをわせてくれた。ふたりともやさしいおとこだ。いえまでくとふたりはもりなかへとかけて行った。


『よう、ラングレン。またお邪魔じゃまするぜ!』

『おお、ハサウェイ!ゆうべはわるかったな。ケガはないかい?』

『へへっ!オレさまは平気へいきさ……おっ!フォンダ!』

『あら、ハサウェイいらっしゃい』

 みんな、オレさまを歓迎かんげいしてくれた。 になって会話かいわたのしんだ。そこで、オレさまはやまでの出来事できごとをラングレンにはなした。

『ラングレン、じつ獣護山ししもりやまってたんだが……それでさ、そのしろいバケモノはラングレンがってた魔物まもののことかとおもってきにたんだ』

本当ほんとうったのね……このおバカ!』フォンダは心配しんぱいそうにおこった。

たしかに、魔物まものんでいるとはくが、ソイツはイヌのバケモノじゃない……しろ鹿しかのバケモノだ』

『し、しろい……鹿しかだと?!』

 






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