③ディスク・ドッグ

 「おばあちゃん、大翔ボク 薪割まきわはじめてだよ!せーのっ……おもっ!」

 ろしたおのは、ふらりとまきたっただけ。まきはカランッとおとて、地面じめんころがった。

 『ウヒャヒャヒャ!まきるどころか、げられてやんの』ハサウェイは、かたらしてわらころげた。イジワルなおとうとだな。

 「どれどれ、してごらん」ガコンッ!

 おばあちゃんがりかざしたおのは、まきぷたつにした。ちいさなカラダの、どこにそんなパワーが?スゲー!

 おばあちゃんは、ひからせて笑顔えがおせた。

 そらがオレンジいろまるころ、ボクたちはお使つかいをたのまれた。

 「ハルくん牛乳ぎゅうにゅうわすれちゃった。わるいけど、っててくれるかい?」

 「うん、いいよ!ハサウェイ、こう!」『おぅ!』

 ボクたちは、獣護川ししもりがわ土手どてあるき、商店街しょうてんがいへとかった。

 『ハルト、このまちたのは3ねんぶりだな!でも、おまえちいさいときんでいたんだろ?』

 「うん。まあ、幼稚園までだけどね。あっ!ハサウェイ、て!」河川敷かせんじきで、おとこイヌがフリスビーであそんでいる。

 『おー、ありゃDiscdogディスクドッグだな!』


 【Discdogディスクドッグ

 ぬし(人間にんげん)がげたフリスビーを、イヌ上手じょうずにキャッチする競技きょうぎだよ!


 『ウヒャヒャヒャッ!アイツ全然ぜんぜんキャッチできないじゃん!』「ハサウェイ、イジワルうんじゃない……あっ!フリスビーがかわに!」

 おとこげたフリスビーが、かぜにあおられてかわちた。

 すると、そのイヌ勇敢ゆうかんかわみ、フリスビーをくわえてもどってた。

 「スゴいよ、あのイヌ!」『アレはゴールデンレトリバーだな』


 【ゴールデンレトリバー】

 体長たいちょうおよそ60センチ。クリームいろのダブルコートという毛布もうふのような毛質けしつ。とても温厚おんこう性格せいかくで、およぎが得意とくいだよ!



 おとこが、れたイヌをハンカチでいているときだった。しろくろ2匹にひきイヌちかづき、うなりごえをあげた。

 レトリバーは、尻尾しっぽうしあしあいだんで、ガタガタとおびえている。しかし、ぬしまもるため2匹にひきまえちふさがった。

 すると、ソイツらはレトリバーに体当たいあたりをらわせた。

『キャィンッ!』河川敷かせんじきごえひびわたった。

 







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