【GL】お姫様のメイドに買われた

白猫 入院中のため更新不定期

1話


空腹感に襲われてお腹が鳴る

おなかすいたな…

今日も1日にひとつしか貰えないご飯を待つ


「21番、飯の時間だ」

そう言われ顔を上げると、鉄格子の間から小さなパンが渡される


いつも通り、乾燥したパンだ

やっぱり美味しくない


今は朝だろうか

唯一見える左目で部屋の窓から少しだけあかりが入ってきていることを確認した


私は、いつからこんな生活を送っていたのだろうか


200日数えたあたりでやめた気がする

それも随分前の話しだから大体4年だろうか

そんなどうでもいいことを考えていると、番号が呼ばれた


「21番、こっちに来い」


そう言われ檻の中からでる

久しぶりにこの中から出た気がする

奴隷商人に連れられ部屋の中から出ると、そこにはメイド服を着ている女がいた


奴隷商人と女が話し出す


「ほんとにこいつでいいんだな?右目が見えないやつだぞ」


「構わないわ」


「そうか、じゃあ金貨26枚だ」


「はい、これでいいでしょ?」


「ああ、奴隷契約をするから待っていてくれ」


奴隷商人は奥の部屋に行ったようだ

私はこの人に何をされるのだろう

他の子達は男に買われることが多かったので何をされるか見当もつかない。

暴力とかは嫌だな…


そんなことを考えていると、奴隷商人が戻ってきたようだ


「よし、この契約書に血を流してくれ。そしたらこいつはお前の物だ」


女は奴隷商人が差し出してきた針を躊躇うことなく指にさして、血印をおした。


「奴隷の決まりは知っているな?」


「問題ないわ…貴方、行きましょう」


手を繋がれ、数年ぶりの外に出る

空気が美味しい


たったこれだけの事なのに何故か涙が流れてきた

「えっと…なんで泣いてるの?」


「ご、ごめ…なさ」


怒られる、殴られる

そういうのを何度も見てきた


咄嗟に謝ったが久しぶりに声を出したので上手く喋れなかった


「謝ることじゃないんだけど…場所を変えましょう」


殴られなかったことに安心した。


そして女は…いやご主人様は詠唱を始める

瞬間、空間が歪んだ

そしてどこかの部屋へと転移した


「よし、そういえば貴方、名前は?」


突然の出来事に驚きつつも名前を思い出してみる


私の名前…?

あれ?私って


私は21番としか呼ばれたことがないことに気づいた


「ない、で…」


上手く喋れないことに苛立ちながら答える


「そう、じゃあこれからあなたの名前は…そうね。レイラはどう?」


いい名前だと、そう思った

頷くとご主人様は笑いながら手を差し伸べて


「これからよろしくね、レイラ。」


「よろし…お願いしま…っ!」


ここまで優しくされたことが初めてで、また泣いてしまった



❁⃘*.゚

白猫です。この作品は息抜きのために書いたものなので不定期更新です

また、入院中のため更新することが難しく、1ヶ月とか空いちゃうかもです。

こういう系は初めての試みなので気に食わないところがあっても暖かい目でよんでいただけると嬉しいです。

今月中にまた1話更新するのでお楽しみに

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【GL】お姫様のメイドに買われた 白猫 入院中のため更新不定期 @shironekosrr

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