俺がやるから、って言っても聞かないでしょ

年末のカランベリル警察本署

この時期になると、各警察分署の署長たちや上官たちが本署に来ては市役所に出す申請や体験の応募、研修者の採用不採用を決める会議など

まぁ何が言いたいか  

「仕事多すぎだろクソが、、、ッ!」

朝出勤したらデスクに置いてある書類

処理中に来る犯罪通知

上官のみに許された権限が必要な書類が大半のため、下の子たちに教えることもできなければ他の同期や先輩に任せることもできない

「この時期は慣れだよもはや、頑張れ」

同棲中の彼氏であり、先輩でもあるオオサキライの家でお互い書類を持ち帰ってただ無心に書類を処理していく

「此処まで来て年末迎えたの初めてだからなぁ、、やっぱRank上がっちゃうと責任も増えるから楽じゃないんだよな、わかってたけど」

「それにある程度のところまで行くと上がりにくくなっちゃうからね、Rank5まで行ったらもうそうそう上がらないくせに仕事は増えるからね」

と愚痴りつつ書類処理

久々に退勤を一緒に切れたのにこれじゃあ変わらないじゃないか

なんて思いながら終わらない自分の書類と格闘

ライがキッチンから自分の好きな飲み物のペットボトルを静かに横に置いてくれる

「ン、ありがとね」

彼氏の顔を見ては有難う、なんて伝えて直ぐに書類に戻る

(そろそろあと25枚か、、、)

あともーちょっと、、、と一息つくためにペットボトルを開けて飲み、目の前の彼氏をじっと見つめてみる

既に書類は終わっていたらしく、提出時に必要なものを分けていた

「、、、あれ、なぁにスズ どしたの」

集中していた彼氏が見ていたのに気が付いてふわ、と微笑みかけてそんなことを言う彼奴に少しばかり興奮しつつ、なんでもないと言い書類処理に戻る

「なぁそれ手伝おっか?」

「ん~? 大丈夫、俺やるからそっちやってて?」

手は動かしつつもそう言うが半分ほど書類を取られる

「それやってたら一緒にいちゃつけないでしょ、俺もやる」

確かに終わらないけど、そこまでいちゃつきたいのかよ、、、なんて思いつつも素直に感謝を述べては、再度お互いに書類に向き合う時間が


何気なく、こんな時間が大好きではある

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